2004 Fiscal Year Annual Research Report
遊離皮弁再建術後の急性病態期の克服に関する研究-おとり遺伝子を用いた転写因子制御-
Project/Area Number |
16592014
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
山下 善弘 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (30254634)
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Keywords | ラット / 血管柄付腹部遊離皮弁 / HVJ-リポソーム / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
導入遺伝子の作成およびラットの腹部遊離皮弁を確立 1)導入遺伝子の作成 転写因子NF-kBの認識配列を含む合成二本鎖オリゴヌクレオチド(Decoy ODNs)を作成し,合成リポソームに封入する.さらに,紫外線照射によりゲノムRNAを不活かしたHemagglutinating virus of Japan(HVJ)と癒合させ,Decoy ODNs含有HVJ-リポソームを調整した.なお,本研究に関しては予備実験として平成13年度にDecoY ODNs含有HVJ-リポソームのマウス導入の施行にあたり文部省指導の九州歯科大学動物実験倫理委員会および組み換え遺伝子実験倫理委員会の承認が得られている. なお、本導入遺伝子の作成はラット血管柄付腹部遊離皮弁への導入ごとに順次行った. 2)ラット血管柄付腹部遊離皮弁へのDecoY ODNs含有HVJ-リポソームの導入および遺伝子導入法の確立 Decoy ODNs含有HVJ-リポソームの導入の50尾のラットに対して,まず,Decoy ODNs含有HVJ-リポソーム皮弁内への投与量決定のためにコントロール群とともに5尾ずつ腹部皮弁を作成し,それぞれ濃度の違うDecoy ODNs含有HVJ-リポソームを投与した.ラット血管柄付腹部遊離皮弁にDecoy ODNs含有HVJ-リポソームを注入しで浅下腹壁動静脈内にて、マイクサージェリー手術器具および動物飼育舎備品である手術用実態顕微鏡を用いて切断した浅下腹壁動静脈内血管縫合を行った. コントロール群とともに3日目に皮弁を採取し,通常の組織染色を行い,皮弁組織内の炎症像を比較検討し,至適濃度を決定した.本実験にて有効と思われた至適濃度を用いて各群のラット50尾について血管柄付腹部遊離皮弁を作成し,遺伝子導入およびコントロール群の手術を行った.
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