2005 Fiscal Year Annual Research Report
老化促進マウスの小児期からの咀嚼障害が中枢刺激に及ぼす影響
Project/Area Number |
16592058
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
飯沼 光生 朝日大学, 歯学部, 助教授 (70184364)
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Keywords | 老化促進マウス / 海馬 / 経管栄養飼育 / 咬合挙上 / 認知症 |
Research Abstract |
前年度、2週間経管栄養飼育した老年期の老化促進モデルマウス(SAM P1)で、空間認知能の低下と海馬でのfos陽性細胞数の減少を報告した。 今年度は、同条件のマウスでさらにニッスル染色による海馬の神経細胞数、およびゴルジ染色によるゴルジ細胞の樹状突起の長さを測定した。その結果、若齢期のマウスでは海馬のどの領域でも差が認められなかったが、老齢期マウスではCA1領域においてコントロール群や水のみ経管で与えた群と比較して神経細胞数が有意に減少していた。しかし、CA3や歯状界では経管栄養の影響は見られなかった。またゴルジ細胞の樹状突起についても神経細胞数と同様の結果が得られた。 次に、咀嚼障害として上顎臼歯部にレジンを添加して咬合挙上し、2週間経過後、経管栄養と同様の方法でMorrisの水迷路試験による空間認知能を調べた。その結果、若齢期では実験期間を通しコントロール群、挙上群ともプラットホームへの到達時間が経日的に短縮し、両者の間に差は認められなかった。しかし、老齢群では若齢群と同様、両群ともプラットホームへの到達時間の短縮が見られたが、挙上群の方がコントロール群に比べ有意に長かった。 現在、挙上群で海馬でのFos陽性細胞数や神経細胞数、ゴルジ細胞の樹状突起の長さを測定中である。
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Research Products
(1 results)