2006 Fiscal Year Annual Research Report
老化促進マウスの小児期からの咀嚼障害が中枢刺激に及ぼす影響
Project/Area Number |
16592058
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
飯沼 光生 朝日大学, 歯学部, 助教授 (70184364)
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Keywords | 老化促進マウス / 経管栄養飼育 / 咀嚼障害 / 海馬 / 脳幹 / 刺激 |
Research Abstract |
前年度、口腔刺激を減少させたモデルとして経口摂取させずに経管栄養飼育した老化促進モデルマウス(SAMP 8 TA)を用い、海馬機能への影響を調べた。方法としては、15週齢(若齢期)および35週齢(老齢期)の雄SAMマウスを用い、2週間、粉末飼料を水で練り泥状にしたものをカテーテルを用いて直接胃の中へ挿入した。コントロールとして普通に固形飼料、水を与えたものと、固形飼料を与えたが、水をカテーテルを用いて胃の中へ入れたものの2種類を用いた。その結果、コントロールの2群と比較して、老齢期では海馬CA1で神経細胞数が有意に減少し、海馬への情報入力量が減少したが、若年期では変化がなく影響がないことを明らかにした。またゴルジ染色によるゴルジ細胞の樹状突起の長さを測定したところ、短くなる傾向はみられたものの、はっきりしなかった。 このため今年度は、前年度と同様の方法で、例数を増やして樹状突起の長さを測定した結果、若齢期では差はなかったが、老齢期では経管栄養群の方がコントロール群と比較して有意に長さが短くなっていた。 次に咀嚼しないことにより末梢から中枢への刺激量がどの程度減少するのかを調べるため、通常の固形飼料を咀嚼させたものと、粉末飼料を咀嚼させたもので、咀嚼中枢でのFos陽性細胞数を比較した。その結果、若齢群、老齢群とも固形飼料群の方が多い傾向はあるものの、例数が少ないため統計的な差は現在明らかにならなかった。次年度更に例数を増やして検討する予定である。
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Research Products
(1 results)