2006 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノムワイド関連解析を応用した歯周病感受性遺伝子検索システムの確立
Project/Area Number |
16592065
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小林 哲夫 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教授 (00215344)
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Keywords | ゲノムワイド / 歯周病 / 感受性遺伝子 / マイクロサテライトマーカー / 染色体 |
Research Abstract |
本研究では、歯周病の感受性に関わる遺伝子検索システムを開発することを目的として、従来の候補遺伝子アプローチ法のみでなく、ゲノム上の物理的な位置関係から感受性遺伝子を特定するゲノムワイド関連解析法に着目して解析を試みた。 本研究についてインフォームド・コンセントが得られた、慢性歯周炎に罹患した重度歯周炎患者200名、および軽度歯周炎患者200名を対象にゲノムDNAを採取した。プールDNA法により第19染色体上に全長63Mbpのうち100kbp間隔454マイクロサテライトマーカーを用いて推定対立遺伝子頻度を求めた。これまでの第1次スクリーニング解析では総計84マーカーが候補として絞り込まれていたが、第2次スクリーニング解析では更に絞り込まれて、総計5マーカーが統計学的に陽性となった。その後、偽陽性を更に排除するために、第1次および第2次スクリーニング解析で使用した重度および軽度サンプルを入れ替えて、再度スクリーニング解析したところ、最終的には2マーカー領域内において日本人の慢性歯周炎感受性に関わる遺伝子が存在する可能性が示唆された。しかしながら、これら2マーカー領域は、従来報告されているような候補遺伝子アプローチ法で示唆されている免疫グロブリンA Fcαレセプター遺伝子、トランスフォーミング成長因子(TGF-β1)遺伝子、あるいはホルミルペプチド(FMLP)レセプター遺伝子との有意な関連性は全く認められなかった。
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