Research Abstract |
要介護高齢者に対する歯科治療の有用性に関する研究の目的で2老人保健施設の歯科治療群20名,対照群22名を対象とし,次の項目の健診を実施し,現在まで42人の調査が終了した. 1,寝たきり度,痴呆度,長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R),介護度等全身状態の調査 2,口腔内診査(現在歯数,アイヒナーの分類,口腔清掃状態,義歯清掃状態,義歯の適合度等) 3,TスキャンIIによる咬合接触開始時間,咬合接触面積,咬合バランスの分析 4,ブレストロンによる口臭測定 5,エリサリボによる唾液分泌量の測定,モイスチャーチェッカー口腔水分計による測定 6,規格写真による顎顔面計測 現在までの成果 1,全身の状況(1)平均年齢:A施設;82.4歳.B施設;84.1歳(2)寝たきり度:A施設;Jランク20%,Aランク20%,Bランク60%.B施設;Aランク36%,Bランク69%名.(3)要介護度平均:A施設;4.0 B施設;3.8 2,口腔内の状況(1)平均現在歯数:A施設;3.0歯,B施設;3.7歯.(2)義歯の適合状態:A施設;適合6名,不適合3名.B施設;適合12名,不適合4名 3,TスキャンIIによる平均咬合接触時間:A施設;0.025秒.B施設;0.48秒.平均最大咬合接触面積:A施設;94.6mm^2.B施設;132.14mm^2. 4,ブレストロンによる平均口臭測定値:A施設;112.0ppb. B施設;35.8ppb 5,エリサリボによる唾液分泌量平均値,A施設;10.0mm, B施設;10.0mm 6,規格写真による顔面計測はマルチンの計測点に準じ,t-ex(mm),t-al(mm),t-ch(mm),ex-t-al(・),al-t-ch(・)について行った.計測の再現性は,1回目と2回目の写真上の計測値において統計的に有意差を認めなかった.このことより顔面規格写真による計測法の再現性が確認された.
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