2007 Fiscal Year Annual Research Report
看護におけるフィジカルアセスメント教育に関するアウトカム評価研究
Project/Area Number |
16592108
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山内 豊明 Nagoya University, 医学部, 教授 (20301830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角間 辰之 久留米大学, バイオ統計センター, 教授 (50341540)
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Keywords | フィジカルアセスメント / アウトカム評価 / 看護教育 |
Research Abstract |
<目的> 現在、どの教育機関でも、フィジカルアセスメントの教育内容や方法の検討が行われ試行錯誤を重ねているのが現状である。基礎入門教育・大学院教育ともに充実を図ることはもちろんのこと、継続教育との連携による系統的な教育システムを構築していく必要もある、と提言されており、具体的な継続教育システムについては、今日でも検討中の課題であると報告されている。限られた条件の下でどのような教育方法が効率よく効果ある方法であるかを実証していくことが看護教育をより充実させていくことに繋がる。臨床看護師の看護技術の質の向上のためにも、継続教育システムは必要であり、その開発・構築をしていくことを目的として本研究を行った。 <方法> 36名の臨床看護師を対象にした呼吸音・心音聴取に焦点をおいたフィジカルアセスメント研修会を行った。研修は期間を空けて3回実施し、約5ケ月間にわたり行われた。3回の研修前後でスピーカーあるいはシミュレータを用いて聴き取り検査を実施し、回答を評価した。 <結果・考察> 1回の研修のみで有意な上昇がみられたものもあれば、3回の研修を経てもあまり教育効果がなかったものもあった。異常呼吸音では全3回の研修を終了した後の正解率が全て9割を超えていたのに対し、正常呼吸音ではそうではなかった。異常呼吸音の方が音の性質に特徴があり、研修により習得されやすい傾向にあることが明らかとなった。 <結論> 呼吸音の種類により聴取技術の教育効果は異なり、必要とされる研修期間も異なることが明らかとなった。それを踏まえた研修プログラムを行うことで、効率よく効果ある教育効果を生み出していくことが可能となる。呼吸音の種類による教育方法については本研究では一部しか明らかにならなかったため、今後さらなる研究を行うことで効率よく効果ある研修方法を実証し、継続教育を充実させていく必要があることが明らかとなった。
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