2005 Fiscal Year Annual Research Report
新たな概念(キネステティク)に基づく体位変換法の効果に関する研究
Project/Area Number |
16592114
|
Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
徳永 恵子 宮城大学, 看護学部, 教授 (80295378)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 俊子 宮城大学, 看護学部, 教授 (60325933)
工藤 啓 宮城大学, 看護学部, 教授 (00214966)
只浦 寛子 宮城大学, 看護学部, 助手 (40363733)
|
Keywords | キネステティク / 動作解析 / 体位変換 / コミュニケーション |
Research Abstract |
病気の合併症や廃用症候群などを二次的に引き起こさないためにも、毎日の日常生活動作の援助に関わる、看護の果たす役割は大きい。高齢社会に伴う寝たきり患者の増大が予測される中、介助者と介助される側に利点の多いキネステティク概念による動作介助に関する研究は国内外でも注目されている。平成17年度は、キネステティクによる体位変換の動きの協調性が、快適さやセルフエフィカシーを高めるという調査示唆を得た。また、ドイツにおける実地調査によって看護師のQOLの向上と腰痛の減少、患者の在院日数の短縮、高機能マットレスのリース期間の短縮、看護師の腰痛の減少、看護師のQOLの向上、患者の疼痛減少、新陳代謝改善、ストレスや不安の軽減など幅広い成果の可能性が明らかとなった。ドイツのキネステティクエキスパートの撮影に成功し、解析を実行中であるが、ボディメカニクスと異なり、協調的なスパイラルな線形を作るように、介助者および患者の両者が一緒に空間を多く使った動き、関節数や筋肉を多く使用した動きをしていることが明らかになってきた。またそれらは、概念の基本要素である、支える面と運ぶ面の連続的な動きであることを実際に裏付けるデータが出てきている。今年度はこれらの結果の一部について、国内の全国的な学術集会において3本発表し、9本の論文を発表した。今後はさらに、なぜキネステティクによる体位変換を行うと、体の重みを両者が感じないのかという点について物理学を応用し、動作解析データの分析を継続して明らかにし、成果についてさらに学術の場で報告する予定である。
|
Research Products
(9 results)