2006 Fiscal Year Annual Research Report
安全な医療提供に欠かせない院内薬品の適正使用推進策の研究
Project/Area Number |
16592123
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
森 雅美 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (80080216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 奈佳子 (久保 奈佳子) 名古屋市立大学, 看護学部, 助教授 (30178032)
河合 洋子 名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (10249344)
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Keywords | 安全な医療 / 適正使用 / 消毒薬 / 看護職者 / グルタールアルデヒド |
Research Abstract |
院内には消毒薬や検査用試薬のように補助的な役割であっても使用頻度が多く、必要不可欠な薬品が多く存在する。医療機関において安全な医療提供システムを考える時、医療用薬品だけでなく、補助的な薬品の適正な使用も大切である。本課題では,薬品関連の医療事故の誘因を探るとともに、医療現場を実地調査する中から、「院内薬品の適正使用」への対策を構築するための調査・研究に取り組むこととした。今年度は、以下の点に取り組んだ。 1.東海4県内の病院から層化(病床規模別)無作為法で220施設を抽出し、a使用消毒薬の種類、b消毒薬の希釈・調製の実態、c消毒薬の計量操作とシリンジの使用実態、d消毒処置現場での医師からの指示の出方、eその他の消毒関連問題などについて、調査票を郵送して回答を得た。また、3つの医療機関では勤務する看護師(約1600人対象)を対象として、「消毒」に対する意識調査を行った。 これらを、1)病院全体の取り組み、2)院内薬剤部の役割、3)看護職者の意識の3点に分けて解析した。それぞれを日本薬学会第126年会(平成18年3月、仙台)、第16回日本医療薬学会年会(平成18年9月、金沢)、第44回日本病院管理学会学術総会(平成18年10月、名古屋)において発表した.現在、これらの投稿の準備中である。 2.院内の具体事例として、A県の病院の耳鼻咽喉科における鼻咽喉内視鏡の消毒操作の実態調査として、消毒液(グルタールアルデヒド)の濃度の推移と有効性の目安となるpH測定を6ヶ月間行った。同じ施設で、看護スタッフの消毒操作の適切性の調査を現場観察によって行った。これらの調査結果とともに現場における消毒・消毒薬の取り扱いについての提言をまとめて論文として発表した。
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Research Products
(1 results)