2006 Fiscal Year Annual Research Report
看護職者の雇用形態の多様化とそのシステム整備に関する研究
Project/Area Number |
16592131
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Research Institution | KITASATO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
田中 幸子 北里大学, 看護学部, 講師 (20286371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 文朗 同志社大学, 研究開発推進機構, 専任フェロー助教授 (90301845)
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Keywords | 看護労働 / 雇用 / 就労支援 / 多様な働き方 / 人材確保 |
Research Abstract |
平成18年の診療報酬の改定により、多くの病院で看護師確保策が進められ、一部報道でほ、「看護師争奪戦」などと表現されることになった。 少子高齢化の進展により新卒看護師の養成には限界が見え始め、潜在看護師の復職に力点がおかれるようになっている。それに伴い、ワークライフバランスが重視され始め、「早朝採血ナース」など短時間労働の導入も試み始めている。その点においては雇用の多様化の現象が認められるが、人材確保という施設側の思惑で始まったのであり、働く側かのニーズが認められた結果とはいえない側面がある。 一方、潜在看護師の再教育を民間病院が単独で行う新たな動向も確認された。再教育と多様な働き方の導入で、受け入れ態勢を整備することによって、1年間で11名を確保できていた。今後、潜在看護師の再教育を都道府県でおこなうのがよいのか、民間が担うのか、それとも「官」だけ「民」だけでない新たな手段で行っていくのか検討が必要である。 本研究では、看護部長に対する聞き取りから、請負契約で看護助手を紹介する偽装請負が認められた。こうした状況を把握するために首都圏の精神病院(66施設)の看護管理者を対象に雇用の実態調査を行った。(15施設より回収、回収率22.7%) 偽装請負の結果は認められなかったが、管理者が労働者派遣と考え、請負契約の意味を周知していない、関心が低いことも考えられる。雇用のミスマッチについては、求職者との考え、認識のズレを感じっっも、できるだけ採用するようにしているところが多かった。
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