2006 Fiscal Year Annual Research Report
地域で生活している健康障害をもつ子どものヘルスプロモーションへの看護介入の構築
Project/Area Number |
16592168
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
益守 かづき 高知女子大学, 看護学部, 助教授 (20238918)
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Keywords | 健康障害 / 子ども / ヘルスプロモーション / 介護介入 |
Research Abstract |
研究課題を明らかにするために、「慢性の経過をたどる子どもの療養行動・保健行動を育む家族の関わり」質問紙を作成し、喘息の子どもの家族と2型糖尿病・肥満の子どもの家族を対象とし、2県の17施設を通してデータ収集を行った。喘息群では175名の家族に調査依頼し、84名(回収率48%)、2型糖尿病・肥満群では123名の家族に調査依頼し、71名から回答が得られた(回収率58%)。その結果に基づいて、以下のような知見を得た。 (1)喘息をもつ子どもの保健行動を育む家族の関わりとして、【積極的行動の獲得】【安楽で安全な生活を送ること】【規則的な生活リズムの遵守】【友好的に友達と過ごすこと】【心の安定の希求】【清潔行動の実施】の6つが抽出された(累積寄与率60.1%)。本研究の結果、獲得得点率は【友好的に友達と過ごすこと】81.5%、【積極的行動の獲得】72.8%、【規則的な生活リズムの遵守】71.9%、【安楽で安全な生活を送ること】68.5%、【清潔行動の実施】67.8%、【心の安定の希求】64.9%であった。 喘息をもつ子どもの療養行動を育む家族の関わりとして、【発作時の対応の習得】【病因の理解と対策の習得】【薬物療法への取り組み】【感染予防への取り組み】【悩みや不安軽減への取り組み】の5つが抽出された(累積寄与率70.2%)。本研究の結果、獲得得点率は【薬物療法への取り組み】72.7%、【感染予防への取り組み】62.0%、【病因の理解と対策の習得】54.8%、【発作時の対応の習得】51.8%、【悩みや不安軽減への取り組み】38.5%であった。 (2)2型糖尿病・肥満の子どもの保健行動を育む家族の関わりとして、【多様な対処方法の遂行】【友達との過ごし方】【相互作用の中で生きる姿勢】【基本的生活習慣の獲得】【自己効力感の獲得】【精神的課題の直視】の6つが抽出された(累積寄与率62.4%)。本研究の結果、獲得得点率は【友達との過ごし方】77.0%、【多様な対処方法の遂行】75.1%、【自己効力感の獲得】732%、【相互作用の中で生きる姿勢】65.2%、【基本的生活習慣の獲得】64.6%、【精神的課題の直視】62.6%であった。 2型糖尿病・肥満の子どもの療養行動を育む家族の関わりとして、【食事療法への取り組み】【運動療法への取り組み】【自分の健康問題への関心】【病気に関する不安の軽減】【体重変動への関心】の5つが抽出された(累積寄与率79.7%)。本研究の結果、獲得得点率は【体重変動への関心】72.2%、【食事療法への取り組み】59.3%、【自分の健康問題への関心】58.6%、【運動療法への取り組み】58.0%、【病気に関する不安の軽減】47.5%であった。 現在、看護介入をまとめ、小児看護・家族看護の専門家より指導を受けている段階である。
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