2005 Fiscal Year Annual Research Report
学校トイレ環境のヘルスプロモーションが児童の排泄に及ぼす効果とその多面的評価
Project/Area Number |
16592189
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
松浦 和代 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10161928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芝木 美沙子 北海道教育大学, 教育学部, 助教授 (20125371)
荒 ひとみ 旭川医科大学, 医学部, 講師 (00374794)
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Keywords | 児童 / 学校トイレ環境 / 排泄 / ヘルスプロモーション |
Research Abstract |
平成17年度は、研究課題に関するモデル事業を試行した。実施状況は以下の通りであった。 1.講演会の開催 北海道旭川市立近文第二小学校(児童数43名)において、児童の生活と健康を考える講演会を開催した。 1)テーマ:「生活リズムと健康〜子どもたちの健やかな成長発達を願って〜」 2)講師:旭川医科大学医学部看護学科 松浦和代 3)対象:父兄及び教職員 4)開催日時:平成17年8月31日(水)14:30〜16:00(開演1時間、質疑応答30分) 5)会場:北海道旭川市立近文第二小学校 参加者は、父兄31名、教職員10名の計41名であった。 内容は、子どもの生活リズムのチェック、生活リズムを整えるということ、生活リズムの形成から健康習慣の確立へ、望ましい健康習慣とは、健康教育がねらう「ライフスキルの育成」とは、から構成した。先行研究を踏まえて、児童の今日的な生活上の問題点を紹介し、健康指標としての「快食・快便・快眠」がもつ意味を参加者と共に考えた。親子が共に生活リズムを整えることの重要性を強調した。 2.生活習慣の見直し行事の実施 同校において、平成18年2月に2週間にわたる生活習慣の見直し行事を実施した。 1)行事名:「しっかりねむろう週間」 2)対象:全校児童43名 3)協力者:教諭・父兄 4)総責任者:学校長 5)方法:養護教諭が企画運営責任者として、保健便りの作成と配布、導入授業案と教材の作成、生活日誌の作成を行なった。学級担任教諭が導入授業を児童に実施し、生活日誌(朝食摂取、起床時刻・就床時刻、体調の自己評価など)の記録方法の説明を行なった。また、行事期間中の毎月曜日に、児童とともに、「からだの目覚めテスト(棒実験)」と「排便の調査」を実施した。 6)倫理的配慮:本行事は、発展的に継続してきたものであり、今年度で3年目の実施となった。父兄に対して、事前に、保健便りによって行事の目的と意図について周知した。児童に生活習慣を見直す機会としてほしいこと、ライフスキル「生きる力」を育む機会としてほしいこと、をわかりやすく説明し児童への支援協力を依頼した。 7)結果と考察:行事期間中にインフルエンザの流行があったため、生活日誌の記載は過去2年間に比較してやや断続的であった。現在、結果の分析を進めている。傾向として、低学年の生活リズムに問題が多い。起床時刻・就床時刻が遅れており、朝食の摂取率が低く、朝に排便習慣のないものの割合が高かった。年々、この傾向は強まっており、地道な健康教育の必要性が示唆された。
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Research Products
(4 results)