2006 Fiscal Year Annual Research Report
人工呼吸回路による長期在宅呼吸管理を必要とする患者の感染管理システムの構築
Project/Area Number |
16592199
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
千田 好子 岡山大学, 医学部, 教授 (10216559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬飼 昌子 岡山大学, 医学部, 助手 (90331826)
渡邉 久美 岡山大学, 医学部, 助手 (60284121)
狩山 玲子 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (40112148)
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Keywords | 人工呼吸回路 / 在宅ケア / 気管内吸引カテーテル / 細菌学的検査 / 感染管理 |
Research Abstract |
人工呼吸回路による長期在宅呼吸管理を必要とする患者の感染管理システム構築のためのエビデンスを得るため,気管内吸引カテーテル(カテーテル)再使用時の洗浄および保管方法に関する実験研究を行った.Pseudomonas aeruginosa PAO1株を10^6cfu/mLに調製した試験痰で汚染カテーテルを作製し.水道水20mLまたは100mLで吸引洗浄した.洗浄後のカテーテルから細菌を解離させ,生菌数をカウントした.また洗浄後のカテーテルを,0.01%グルコン酸クロルヘキシジン(CHG)500mlに24時間浸漬したものと,蓋付容器に24時間乾燥保管したもののカテーテル付着生菌数を測定した.なお,消毒剤浸漬保管後のカテーテルは,不活化剤処理後に培養した.結果,水道水20mLで洗浄した場合のカテーテル付着生菌数(cfu/mL)は,洗浄直後2.6×10^7,CHG浸漬後27,乾燥保管後1.2×10^5と,CHG浸漬保管後の生菌数が最も少なかった.水道水100mL洗浄後のカテーテル付着生菌数(cfu/mL)は,洗浄直後4.2×10^6,CHG浸漬後0.8,乾燥保管後2.3×10^4であった.水道水100mLで汚染カテーテル洗浄後の生菌数は,浸漬・乾燥保管とも,水道水20mL洗浄後に比較して1オーダー少なかった.以上の成績より,使用後のカテーテルは,100mL以上の水道水で洗浄後,消毒剤に浸漬保管する方法が適当と考えられた. 本年度および平成16・17年度の研究成果から,在宅で再使用する気管内吸引カテーテルはポリ塩化ビニル製とし,使用後のカテーテル外側をアルコール綿で十分清拭する.次に水道水を100mL以上吸引し,カテーテル内洗浄後消毒剤(CHGまたは塩化ベンザルコニウム)に浸漬保管する.また,使用前カテーテルは滅菌水を吸引後使用する,などのガイドラインを作成した.
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Research Products
(2 results)