2005 Fiscal Year Annual Research Report
在宅酸素療法患者の疾患増悪およびQOL低下に関連する気象要因
Project/Area Number |
16592216
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
階堂 武郎 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (20152580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 靖 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (20165616)
鈴木 幸子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (60285319)
前川 泰子 大阪府立大学, 看護学部, 助手 (60353033)
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Keywords | 気象要因 / 在宅酸素療法 / QOL |
Research Abstract |
1.2004年5月に大阪府立看護大学と大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター(以下,センター)倫理委員会の承認を受けた後,センター呼吸器外来に通院中の在宅酸素療法(HOT)患者を対象に開始した縦断研究の2年目である。研究開始後,対象者数は順調に増加して2005年3月末では29名であったが(研究打ち切り例なし),2005年4月以降2006年3月までに,死亡により3名,疾患増悪により1名,本人の申し出により1名の合計5名が研究から離脱した。さらに,疾患増悪により1名中断している。 2.患者宅の寝室,居間,台所,携帯用酸素カートなどに小型軽量(30g)の温度・湿度センサーを各1台設置して30分ごとに自動測定している。温度・湿度センサーは80日ほどでデータの記録容量が上限に達するため,定期的に患者宅を訪問してセンサーに記録した温度・湿度情報の回収を行っている。訪問時にHOT日誌を回収するとともに,患者にインタビューすることによってADLの変化などにも注意を払っている。入院する際にはセンサーをベッドサイドに設置してもらい,可能な限り,暴露状況の測定を継続できるように配慮している。 3.本研究では個人ごとの曝露気温を知ることができるため,地域気象観測システムAMeDASデータによる気温がセンサーの値とどの程度偏りがみられるか(例えば,最高気温・最低気温が影響を受けるのか,1時間ごとに24時間累積した気温との相関関係など)を解析することができる。研究対象者が在住する市区町村の中心から距離の順に隣接するAMeDASポイントを探索して,1時間ごとの気温とセンサーによる気温値とを比較対照できるデータ・ベースを作成した。さらに,気象官署データから得られる相対湿度,気圧,天候などの観測データとも参照できるように検討している。
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