2004 Fiscal Year Annual Research Report
静岡県の民謡再発掘とその現代的再創造に関する調査研究-アーカイヴスからアートへ-
Project/Area Number |
16602004
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
柳沢 信芳 静岡大学, 教育学部, 教授 (40115457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大槻 寛 静岡大学, 教育学部, 教授 (90022219)
小西 潤子 静岡大学, 教育学部, 助教授 (70332690)
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Keywords | 奏演様式 / アーカイヴス / アート / 茶歌 |
Research Abstract |
本年度は、次の手順により調査研究を行った。まず、調査対象を茶節、茶もみ唄、茶摘み唄等の「茶歌」に絞り込んだ。これは、茶業が県内の文化・産業のうち重要な位置を占めてきたこと、また昨今では「世界お茶まつり」など、「茶文化」創成活動が盛んなことを受けたものである。そして、茶文化振興や茶業関係者にインタビューを行い、本研究成果に対する社会的ニーズについてサーベイを行った。その結果、現在における茶歌伝承の変化とその社会的要因の追究よりも、地元の産業界や文化振興活動との連携をはかりつつ、その再創造と新しい奏演様式を開発し、アート化することに重点をおくことにした。これに伴い、前者におけるフィールドワークの経費として見積もった謝金が不要となり、後者に関する資料等収集のための支出にまわした。 次に、収集した視聴覚資料のデータベース化をにらみ、先行研究機関である北海道アイヌ民族文化研究センター、国立民族学博物館、ベルリン州立民族博物館、江戸東京博物館などを視察した。これにより、アーカイヴスの現状と技術的な問題、インターネットを含む一般公開上の留意点などについて示唆を得た。 また、アイヌ民族博物館、東京歌舞伎座、モーツァルト博物館(オーストリア)などの施設や石川ブロスによる箏、尺八による演奏会(角筈区民ホール)など、民謡の現代的再創造の関連先行事例を調査研究し、古今東西の民謡がいかにして音楽作品として再創造され、演奏されているかをその歴史的・文化的背景とともに把握した。さらに、12月11日には茶文化研究者や民謡収集家、茶業関係者、邦楽演奏家、教育関係者を招いて懇話会を持ち、プロジェクトの今後の方針について意見交換をした。その後は本年度の調査資料等を整理分析するとともに、来年度の調査研究の方向性について検討を行った。
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Research Products
(2 results)