2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16615003
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
武地 一 京都大学, 医学研究科, 助手 (10314197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 裕子 同志社大学, 文学部, 助教授 (80278457)
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Keywords | 痴呆症 / アルツハイマー型痴呆症 / 認知機能 / 日常生活動作 / 精神症状 / 介護負担感 |
Research Abstract |
今回の研究では初期の痴呆症患者の生活の質が縦断的にどのように経過するか調査し、有効な支援を行う方法を模索したいと考えている。2カ年の計画の初年度として本年度は以下のことを行った。 1)当科もの忘れ外来ではアルツハイマー型痴呆症患者を対象に初診時、6ヶ月後、1年後、2年後、3年後と認知機能検査を行っており、今年度に2年め、3年目の検査を終了した患者の検査結果を集計した。初診時にMMSEの他、近時記憶、実行機能、構成能力などの検査を行っており、2年または3年後の縦断的な経過を予測する因子などについて解析を行っている。 2)昨年度までに行った介護負担感、日常生活動作、精神症状および認知機能の調査結果を集計・解析し、その因果関係を明らかにした(現在投稿中)。以上の聞き取り調査は一人あたり1時間程度の時間を要するため、今年度はその結果に基づき、日常診療で簡便に使用できる問診票を作成し、使用および集計を行う予定である。 3)2)の調査と並行して介護家族の痴呆症に関する知識と痴呆症の告知に関するアンケートも行った。その結果からは痴呆症の本人への告知に対する家族の態度は本人の自己決定を尊重するというよりも、介護負担感の強まりを反映していることが明らかとなった(投稿準備中)。 4)在宅療養患者の日常生活動作を基本的ADL、手段的ADL、趣味などの高次ADLにわけて考えると特に初期の患者では手段的ADL、高次ADLに低下をきたし始めると考えられる。家族介護者がそれらのADLについて、どのような介護・支援を行っているか、聞き取りを行った。初期痴呆症患者の生活の質と居住形態を考えるために重要な情報をもたらすと考えており、2年目も引き続き聞き取りを行うとともに、集計・解析を行う予定にしている。
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Research Products
(2 results)