2004 Fiscal Year Annual Research Report
創薬標的蛋白質を特定するための、病原菌およびヒトの代謝比較研究調査
Project/Area Number |
16639003
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 理 独立行政法人産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, グループリーダー (70187764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 英明 独立行政法人産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, 研究員 (90344118)
岡本 治正 独立行政法人産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, 部門長 (40134283)
牧野 耕三 防衛大学校, 応用化学科・生物化学講座, 教授
荒牧 弘範 第一薬科大学, 薬学部・分子生命化学教室, 助教授 (20221054)
河本 健 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科・探索医科学講座・歯学部口腔生化学, 講師
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Keywords | 転写 / 代謝 / 創薬 / 比較ゲノム学 / 構造生物学 |
Research Abstract |
本研究では、異なる分野を専門とする6名が協力する事により、病原菌に対処する革新的な創薬技術の確立、さらには、細菌間の共通性と差異に基づき、細菌種ごとに対処するカスタム創薬技術の開発を目指して、特定領域を提案するためのフィージビリティスタディを行う事を目的とした。 病原菌を対象とする創薬を目標とする観点から、ゲノム配列をもとに病原菌とそのホストであるヒトを比較し、病原菌に特異的な代謝調節機構を特定し、その代謝パスウェイを調節する蛋白質分子を標的として薬剤を開発する技術を確立する事が急務である。こういった調節蛋白質分子の多くは、代謝中間産物をはじめとする低分子性リガンドと相互作用し、これに関与する部位は、薬剤の設計、探索のための絶好の標的となる。また、ヒトの共生菌である大腸菌と、病原菌との代謝調節機構の共通性と差異を明らかにして、標的蛋白質、さらには標的部位を適切に選択し、開発される薬剤が大腸菌と作用するリスクを軽減する必要がある。 以上の研究目的に沿って、平成16年9月27日から9月29日にかけて、産業技術総合研究所第6-10棟において、研究集会「転写と代謝」を企画、開催した。18名の講演者さらには5名の討論参加者を含めた活発な議論を通して、病原菌、大腸菌、さらにはヒトをはじめとする高等動物の代謝を研究するための、各分野に散在する研究者を結ぶ協力体制が構築された。将来の特定研究における分担研究候補者が決まるとともに、提案内容に関する意見交換を集中的に行った。 研究集会の開催準備と総括のために、分担者が集まるための国内旅費を使用した以外に、海外(英国、ドイツ)で関連分野の研究動向の調査を行った。
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