2004 Fiscal Year Annual Research Report
腎不全における動脈硬化促進因子探索のためのネットワークの構築
Project/Area Number |
16639010
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
下条 文武 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (20126410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 一衛 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20272817)
原田 孝司 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90128207)
平方 秀樹 九州大学, 病院・助教授 (70181146)
木村 秀樹 福井医科大学, 医学部, 助教授 (20283187)
菊池 健次郎 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30045455)
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Keywords | 慢性腎不全 / 維持血液透析 / 動脈硬化 / 心血管疾患 / 前向き調査 |
Research Abstract |
透析患者の主な死亡原因は心不全、心血管疾患が第一位を占めているが、その背景には、腎不全病態が動脈硬化を促進させる要因も大きく関わっている。また、動脈硬化の進行には大きな個体差が認められているが、慢性炎症に対するサイトカインやアディポネクチン、レプチンなどの生体反応が遺伝的な背景によって規定されている可能性が考えられる。本調査は、腎不全に特有な動脈硬化促進因子を解明し、詳細な臨床情報を収集し、かつ前向きに調査することにより、確実なエビデンスを得るための体制をつくることを当初の目的とした。本研究の成果は、腎不全医学のみならず、一般人口に敷衍して、動脈硬化や加齢現象を考える際にも、重要な示唆を与える可能性もあり、現時点で我が国の主な施設の共同による本研究プロジェクトを開始することは意義深いと考えた。 まず本年度は、腎不全に関連する動脈硬化促進因子解明に向けた研究体制を構築するための会議を、研究代表者および分担研究者全員の参加のもとで開催した。ここで、慢性維持透析患者に起こる全身の動脈硬化を、共通の基準で定量的に評価するための問題点を明らかにした。特に脳血管、心・冠血管、大血管、末梢血管などそれぞれの臓器、あるいは部位に特異的な評価基準が必要であることが明らかとなった。脂質代謝異常、カルシウム代謝異常、慢性炎症、栄養障害、末梢動脈硬化、心血管疾患、脳血管などの臨床的な評価法を各施設間で標準化するための検討が重要である。本企画調査により、当初の目的であった全国レベルでのネットワーク構築は、ある程度達成されたが、さらに今後は、それらを実際に検定するための共同研究が必要である。
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Research Products
(7 results)