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2004 Fiscal Year Annual Research Report

仮想空間を利用したコミュニケーション・システムの認知的評価と応用

Research Project

Project/Area Number 16650055
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

楠見 孝  京都大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (70195444)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 子安 増生  京都大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (70115658)
美濃 導彦  京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (70166099)
角所 考  京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教授 (50263322)
濱辺 徹  野村総合研究所, 情報技術本部, 研究員
Keywords仮想空間 / コミュニケーション / アバター / 会話エージェント / メンタルサポート / ガン患者 / インターフェース / 感情
Research Abstract

本研究の目的は,ネットワーク上の3次元仮想空間を利用したコミュニケーション・システムを開発し,そのユーザビリティならびにコミュニケーション過程の認知的評価を行うとともに,専門家によるがん患者のサポート場面での実証的研究を進めることである。第一に,ネットワーク上の3次元仮想空間において,アバター(avatar;仮想人物)の表情動作を操作しつつ,テキストチャットができるシステムを構築した。このシステムでは,複数のがん患者が自宅から仮想会議室に同時に参加できる。また,会話のログやアバターの表情動作をリアルタイムに分析することを可能にした。第二に,本システムが,がん患者のためのサポートグループにおけるコミュニケーション過程に及ぼす効果,さらに患者のメンタルヘルスに及ぼす効果を検討した。あわせて,システムのユーザビリティの評価をおこなった。参加者はガン患者7名とファシリテータ(医師または看護師)3名であった。5-8名の2グループに分かれて,1回1時間,全8回(1週1回,2ヶ月半)のチャットに参加した。事前-事後で,ガンへの心理的適応感(40項目)とサポートグループ満足度(8項目)を測定し,各回では,グループの雰囲気と参加度,抑うつ感(20項目)と多面的感情気分尺度そして,システムの評価(13項目)を求めた。その結果,仮想世界でのチャットに参加することで,回を経るごとに,参加者は,仮想人物が自分の分身に感じられ,仮想人物を使うと積極的になり,会話が楽しいという評価,および,システムのユーザビリティ評価が,セッションの反復によって上昇した。一方で,否定的な感情や気分がセッションの反復によって低下した。しかし,対面グループでの豊富な経験をもつファシリテータからは,「本音が出にくい」「話題が深まらない」「キー入力の負担が大きい」などの問題点が指摘された。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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