2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16650061
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
鄭 躍軍 総合地球環境学研究所, 研究部, 助教授 (80280527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 諒三 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (60220711)
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Keywords | データ・サイエンス / 標本抽出理論 / 抽出の枠 / 社会調査法 / 住民基本台帳 / 選挙人名簿 / 標本誤差 / エリア・サンプリング |
Research Abstract |
本研究は、以下の1)〜4)に焦点をあて、名簿がない場合の個人標本抽出法の開発を進めている。 1)割当法の考え方と確率標本法の計測可能性を踏まえ、個人名簿がない場合の個人標本抽出法の理論的枠組を構築する基礎研究を重点的に展開する。 2)既存の標本抽出法と比較しながら、抽出名簿がない場合の個人標本抽出法を提案し、実験的な調査の遂行によってその統計学的特性を方法論的に明らかにする。 3)標本調査法に則った調査データに基づき、提案する標本抽出法の母集団に対する推定の精度、標本誤差および非標本誤差などの諸問題を統計的に分析する。 4)調査地点において作成した住宅配置図や名簿を基に、世帯標本と個人標本を統計的に無作為に抽出するための効率的な個人標本抽出法をまとめる。 今年度は、前年度に確立した方法論的枠組を基に、従来型の標本抽出法と新しい標本抽出法による実験的面接調査の実施を中心とし、具体的に上記の2)と3)を重点的に遂行した。 1)調査地域として東京都区部(23区)を選び、住民基本台帳から従来型の個人抽出法(調査I)と、住宅地図と乱数を用いた新しい標本抽出法(調査II)による意識調査をそれぞれ実施した。 2)意識調査の内容は環境意識を中心に一般質問43項目、属性質問9項目から構成し、プリテストを行った上で調査票を確定した。 3)2つの調査はいずれも調査員による個別面接聴取法によって実施した。調査Iは、80地点から計1,200名の成人男女を抽出し、その内525票を回収した。一方、調査IIについては、最終的に539票を回収した。 4)2つの調査に関して、いずれもデータクリーニングと単純集計表作成の作業は完了し、1次データ分析を進めている。
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