2004 Fiscal Year Annual Research Report
内耳有毛細胞の感覚毛に局在する聴覚受容イオンチャネル遺伝子の同定と機能解析
Project/Area Number |
16650078
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
島田 昌一 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20216063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜川 眞也 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (20326135)
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Keywords | 感覚毛 / TRP / OTRPC4 / ASIC / 有毛細胞 / 内耳 / Western blot / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
機械刺激応答性イオンチャネル遺伝子をクローニングし機能発現を証明した報告は酵母遺伝子でしかなされていない。本研究で期待される成果が得られれば、哺乳類における機械刺激応答性イオンチャネル遺伝子の機能解析を伴う最初の発見となり、聴覚受容のメカニズムの解明のみならず、触覚、血圧、内臓膨満感など機械刺激受容に関係する多くの分子メカニズムを解明する突破口となる。マウス内耳有毛細胞cDNAライブラリーを作製し、TRPファミリーおよびASICファミリーと相同性を示す遺伝子を徹底的にスクリーニングしたところ、17個の遺伝子断片が単離できた。Saquenceを解析したところ、TRPファミリーに属するものが2種(ANKTM1とOTRPC4)、ASICファミリーに属するものが3種(ASIC1a、ASIC1b、ASIC3)含まれていることが明らかとなった。In situ hybridization法にて有毛細胞におけるメッセンジャーRNAの発現を確認したところ、TRPファミリーに属するOTRPC4が内有毛細胞および外有毛細胞に発現していることが確認できた。この遺伝子は浸透圧刺激により活性化されることから、メカノレセプターとして機能している可能性が高い。そこでOTRPC4のアミノ酸配列の一部を合成しウサギで抗体を作製した。Western blot法にて解析すると、得られた抗体はOTRPC4と特異的に反応することがわかった。現在、surface preparation法にて単離した内耳を使って有毛細胞におけるOTRPC4の蛋白レベルでの局在を共焦点レーザー顕微鏡を用いて解析している。
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Research Products
(3 results)