2005 Fiscal Year Annual Research Report
人工呼吸誘発多臓器不全メカニズムの遺伝子発現解析とシステム論的解明
Project/Area Number |
16650112
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
野城 真理 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80014231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 弘祐 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (70153632)
原田 芳照 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (20050677)
佐藤 雄一 北里大学, 医療衛生学部, 助教授 (30178793)
根武谷 吾 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (00276180)
福岡 豊 東京医科歯科大学, 大学院・疾患生命科学研究部, 助教授 (30242217)
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Keywords | 人工呼吸 / VALI / 伸展刺激 / 肺動脈内皮細胞 / 網羅的遺伝子発現解析 / IL-8 |
Research Abstract |
正常ヒト肺動脈内皮細胞(normal human pulmonary endothelial cells:HPAEC)を培養細胞伸縮装置(Flexercell, Tension Plus System : FX-4000T)によって24時間伸展し、伸展しない細胞を対照として用いて、網羅的遺伝子発現解析を行った。同解析にはAffymetrix社製のDNAマイクロアレイ(GeneChip, Human Genome Focus Array)および、解析システムGeneChipR Scanner 3000 with Workstationを用いた。 伸展刺激の有無によって生存細胞数に変化はなかった。しかし、伸展刺激負荷の細胞から抽出できたmRNAの量が刺激なしの細胞より少なかったことから、伸展刺激負荷によって細胞に影響があったと考えられる。また、伸展によってIL-8が有意に増加した。 DNAマイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析では、伸展刺激を加えた細胞では細胞周期に関連するmRNAの発現が特に増加した。具体的には、細胞周期のコントロールに関与するcyclinやcyclin dependent kinase(CDK)、細胞周期の調節に大きな役割を持ちアポトーシスを促進するtumor protein p53(TP53)などの増加が見られた。またKyoto Encyclopedia of Genes and Genomes(KEGG:http://www.genome.jp/kegg)のパスウエイデータベースを用い発現変化を解析すると、伸展刺激によって変化の生じたmRNAはCell Cycle、Calcium signaling pathway、Apoptosis、Regulation of actin cytoskeletonなどのパスウエイに多く含まれることがわかった。これらより、伸展刺激によってDNAになんらかの障害が生じ、それを排除・修復する方向に遺伝子の発現が変化していることが考えられる。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Local and systemic expression of inducible nitric oxide synthase in comparison with that of cyclooxygenase-2 in rat carrageenin-induced pleurisy2005
Author(s)
Fujisawa H, Nakagawa S, Onkubo Y, Matsui M, Yamaguchi S, Kawamura M, Hatanaka K, Kawakubo Y, Hiramoto Y, Kobayashi H, Harada Y
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Journal Title
Nitric Oxide-Biol Chem 12
Pages: 80-88
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