2004 Fiscal Year Annual Research Report
レジスタンストレーニングによる免疫能の変化と加齢との関連
Project/Area Number |
16650155
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
野崎 とも子 千葉大学, 教育学部, 助手 (80125947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 純 千葉大学, 教育学部, 助教授 (30252886)
下永田 修二 千葉大学, 教育学部, 助教授 (40279295)
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Keywords | レジスタンストレーニング / 加齢 / 免疫 / CD69 / ストレス応答 / レプチン / インターロイキン4 / POMS |
Research Abstract |
高齢化社会に移行しつつある日本において、健康長寿であることは、増加の一途をたどる医療費問題などを含め個人的にもまた社会的にも重要である。高齢者の死亡原因として重要な感染症や悪性新生物の発生を防御する最も重要な生体防御機構は免疫機構である。免疫機能は加齢にともない低下することが知られており、この機能を維持することが健康維持に不可欠であることに疑いはない。一方、適度な運動負荷は代謝機能を高め、また精神機能に関しても、抑うつ気分に抑制的に働くことが知られており、高齢者の健康維持においても重要であることが考えられている。ところが、過度の運動は健康維持に負の要因として働くことより、運動量と生体の生理的応答を解析した。20代から50代の被験者に様々な強度で運動負荷し、その前後での精神的変化、ストレス応答物質の変化および免疫細胞の変化を解析した。この結果、精神的変化はSDS検査による抑うつ傾向に関しては明確な差が認められなかったが、POMSによる気分の変化では運動後に不安感や、攻撃性が減少し、安定した気分になることが各年代に共通して示唆された。またストレス応答物質として、血中コルチゾルは運動終了直後は上昇するが、3時間後には低下傾向を示し、6時間で運動前に比べ低値で安定することが示された。満腹物質であるレプチンは運動後上昇し、3時間後には定常値に復帰する可能性が示唆された。また、アレルギーと関連が深いインターロイキン4が運動後上昇することが示され、運動とアレルギーの関連について解析する必要性を示唆するデーターが得られた。
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