2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16650162
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
横川 吉晴 信州大学, 医学部, 助教授 (50362140)
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Keywords | 加圧トレーニング / 農村部高齢者 / バランストレーニング / 筋力向上 / PWV |
Research Abstract |
農村部高齢者に筋力向上と姿勢制御の2種類のトレーニングを行い、身体機能の変化を確認した。行政の公募に応じた65歳以上の住民121人のうち、事前の検査測定で運動の適応を確認した50人を抽出した。平成16年7月初回評価を実施、無作為割付により介入群1の24人と介入群2の26人に分けた。同年7月下旬から9月上旬まで8週間の介入を実施、前後に評価を実施した。効果の指標は体重1kgあたりの膝伸展筋力を算出した体重支持指数(以下WBIとする)、Timed up and go test(座位から開始した3mの往復歩行時間)全身動作反応時間、開眼片脚立位保持時間、10m歩行時間、最大一歩幅、Pulse Wave Velocity(脈波伝播速度、以下PWVとする)、転倒に対するセルフエフィカシー、運動に対するセルフエフィカシー、PGCモラールスケールとした。解析は2群を独立変数、各測定指標を従属変数とした反復測定分散分析を行った。介入群1は筋力向上のため、1回60分週2回、専用のベルトを大腿部の基部に装着し低負荷の加圧トレーニングを行った。6種目の運動で、各種目の回数は1セット10回とし、6セットを上限とした。介入群2は1回90分週1回のバランストレーニングを行った。幅・奥行き60cm、厚さ80mmのウレタンからなるバランスマット2枚の上で、歩行、よつばい、片足立ちなど動的な姿勢制御運動を行った。介入途中の中止は介入群1で3名、介入群2で2名であった。さらに、介入群1の2名が介入後の追跡評価ができなかったため、追跡完了者は介入群1で19人(79.2%)、介入群2で25人(92.6%)となった。トレーニングの参加回数は介入群1で14.2回(全16回中)、介入群2で6.5(全8回中)であった。平均年齢は介入群1で70.7±4.3歳、介入群2で71.9±4.1歳であった。10m歩行時間、左右の最大一歩幅、全身動作反応時間、左右のPWV,転倒に対するセルフエフィカシー、PGCモラールスケールにおいて介入の主効果を認め、介入の有効性が示唆された。さらに、WBIにおいて群と時間の交互作用を認め、両介入の効果に差があることが示唆された。
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