2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16650162
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
横川 吉晴 信州大学, 医学部・保健学科・理学療法学専攻, 助教授 (50362140)
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Keywords | 加圧トレーニング / 収縮期血圧 / 中高年女性 |
Research Abstract |
健康な中高年女性を対象に、加圧による血流制限を伴うトレーニング(以下加圧トレーニングとする)による循環器系への影響を検討した。長野県松本市四賀地区の55歳以上70未満の中高年女性626人のうち、転倒予防教室公募に応じた56人を対象とした。医師の診察により運動に対して医学的支障がないと考えられる42人中35人から文書で同意を得た。加圧マスター((株)サトウスポーツプラザ)を用い、大腿部基部に弾性ベルトで空気圧(120mmHg)を加えた。その後、血圧を測定し正常範囲であることを確認した後にハーフスクワットを20回×3セット行った。もし正常範囲でない場合には、20mmHgずつ値を下げ血圧を確認した。1回の動作は約2〜3秒とした。セット間の休息は約30秒とした。運動中、血圧変動を運動負荷用血圧監視装置(STBP-780、コーリン社)で、1分ごとに測定した。運動終了後に痛みや不調などの身体症状を認めた人はなかった。運動負荷中最大の値はそれぞれ、収縮期平均血圧173.3±18.3mmHg、拡張期平均血圧99.2±11.7mmHg、平均心拍89.5±9.5回、平均ダブルプロダクト15.2±2.1(×10^3)であった。安静時と運動負荷中最大の値との差(変動分)について、収縮期血圧は平均41.5±18.1mmHg、拡張期血圧は平均19.1±19.8mmHg、心拍数は平均17.5±7.5回、ダブルプロダクトは5.9±2.2(×10^3)と増加した。短時間の低負荷抵抗運動で血圧変動を認めることから、最初に運動負荷中の血圧を確認し、個別に応じた運動回数や弾性ベルトの加圧値の設定を行うことが実施上安全であると考えられた。
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