2005 Fiscal Year Annual Research Report
生殖補助医療受診中の不妊夫婦に対するストレスマネージメント教室の効果検討
Project/Area Number |
16650168
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
上澤 悦子 北里大学, 看護学部, 講師 (10317068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 美由紀 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (70327451)
川内 博人 北里大学, 医学部, 講師 (90152917)
小泉 智恵 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・社会復帰相談部, 特別研究員 (50392478)
福丸 由佳 聖徳大学, 人文学部, 講師 (10334567)
草野 いづみ 帝京大学, 文学部, 講師 (40384797)
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Keywords | 生殖補助医療 / ストレスマネージメント教室 / ソリューション・フォーカスド・アプローチ / 精神的健康度(GHQ-30) / QOL-26 / 話合い / ストレス / ストレス対処 |
Research Abstract |
A大学病院で生殖補助医療を受けている夫婦を対象としたストレスマネージメント教室は、1ヶ月に1回開催とし、3ヶ月間の3回コースを1クールとし、7クール(1ヶ月に1回開催とし、3ヶ月間の3回コースを1クール)が修了した。心理教室では効果は、夫、妻それぞれに回答してもらう自記式調査用紙(内容:ライフスタイルコントロール尺度、QOL-26、不妊に関するストレッサー尺度、ストレスコーピング尺度、精神的健康度(GHQ-30)、夫婦関係尺度、対象者の属性)で心理教育終了直後、3ヶ月目、6ヶ月目、1年目に介入群としてアンケートをおこなった。分析は、介入前の測定値をベースラインとしたときの介入後の測定値の変化を介入の効果について検討した。教室に2回以上参加した21人を分析した。性別は男性5人、女性16人で、夫婦参加5組、妻のみ11人、夫のみ0人であった。不妊原因は原因不明10人、受精障害2人、早発卵巣機能不全2人、男性不妊3人、不育症1人、卵管因子3人であった。参加前の治療段階は、AIH3人、IVF-ET13人、ICSI5人であった。スタッフがリーダーとなる毎回の情報提供では、現在のストレスと対処方法について意見交換を行った。そこでの主なニーズは、『最新の治療情報を知りたい』『妊娠につながる栄養・運動を知りたい』『体験者や他者(自分の配偶者以外)の話を聴きたい』であった。ソリューション・フォーカスド・アプローチで取り上げられたテーマは、『子どものいない人生をどのように考えるか』『納得がいくためには』『治療のくぎりをつけるとき』『重要な決定の方法』『治療との仕事の両立について』『移植後の過ごし方』であった。教室終了後の参加者の評価は、「それぞれの考え方や辛い段階、悩みが理解できた」「同じ経験をしている仲間と話合うと気持ちが楽になった」「専門家も入り、話合うことで問題が整理できた」などであった。GHQ-30得点は教室参加前8.31(SD8.60)、参加直後6.64(6.67)と精神的健康度の改善傾向が見られた。しかし、QOL-26得点は、前後値のt検定の結果、有意差はなく生活の質は変化がなかった。
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Research Products
(2 results)