2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16650172
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
堀田 明博 千葉大学, 工学部, 教授 (20289101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 徹 千葉大学, 工学部, 講師 (20272346)
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Keywords | 高齢者 / 活性化 / 装い / デザイン / 高齢者活性化装いモデル |
Research Abstract |
本研究は高齢者を活性化させる行為として装い行為に着目し、高齢者を精神的、あるいは心理的に活性化させるための装い行為の構造を明らかにすると同時に、装いに関する活性化デザインガイドラインの作成を目的としている。以上の目的のもとに今年度は以下のことを実施した。 1.装いに関する高齢者の精神的、心理的活性化要因の抽出とその仮説モデルの作成:文献調査から装いに関する機能として生理的機能、心理的機能、社会的機能の3つの機能要因が抽出された。また、装い行為には自意識が強く影響していると考えられる。これらの結果から、高齢者の活性化要因には身体志向、対人志向、帰属志向のベクトルが働いていると推測され、これらを基に、高齢者活性化装いモデルを作成した。 2.仮説モデルを検証するための面接調査及び質問紙調査:文献調査から仮説的に作成した高齢者活性化装いモデルを検証するために、高齢者に対する面接調査を行った。面接調査から上記仮説モデルにおける3つの要因の他に、TPOとの対応、合理性、変化に対応する意識要因が抽出された。これらの要因をさらに量的に検討するため、質問紙調査を行った。得られたデータから、「気分が一新する」「気が引き締まる」等の活性効果が共通して抽出された。これ等をさらに数量化3類によって分析した結果、14の対義的特性対の活性要因が抽出され、それらは慣習的・伝統的・権威主義的な概念を表すグループ(パラノグループ)と、流動的・反抗的・破壊的な概念を表すグループ(スキゾグループ)に分類された。これらの活性要因等は高齢者の属性によって大きく影響を受けていると推測された。
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