2005 Fiscal Year Annual Research Report
ものづくり教育と衣生活文化の伝承に関わる実習教材の開発
Project/Area Number |
16650176
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Research Institution | Wayo Women's University |
Principal Investigator |
布施谷 節子 和洋女子大学, 家政学部, 助教授 (50316816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大村 知子 静岡大学, 教育学部, 教授 (00096786)
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Keywords | 浴衣 / 着崩れ / 着付け / 着脱 / 三次元動作解析 / 筋電 |
Research Abstract |
1.浴衣製作実習の中で、プリント教材、実物大標本、段階標本などの標本と、教師の師範や指導法について、実習終了後に学生に対してアンケート調査を行った。その結果、試作した標本類は概ねよい評価を得たが、プリント教材のわかりくにさが指摘された。プリント教材、標本類よりも教師の指導の方がわかりやすいという指摘が多く、指導の重要性を認識した。 2.浴衣製作の中で多くの時間を費やす耳ぐけに代わる、縫合・接着法を追加実験によって検証した。すそあげミシンはタテ方向の縫合には、組み立て手順の関係から対応が困難であることがわかった。接着剤は一時的には有効であるが、洗濯耐久性に問題が見られた。 3.昨年に続き、被験者20名に浴衣の着崩れ実験を行った。三次元動作解析の結果、おはしょり位置の変動の大きさが明らかになり、着崩れ直しのポイントはここにあることがわかった。前後左右のずれの方向性については個人差が大きく個人差の分析の必要性が明らかになった。 4.浴衣の着付けの指導法を検討した。20名の女子学生を被験者として、プリント、解説ビデオ、師範の三種類を示し、これらの学習効果を、ビデオ映像を資料として、基準を設けて評価した。その結果、経験を重ねる効果は明らかであったが、プリント<ビデオ<師範の順で効果が高かった。実際の授業では、これらの方法を組み合わせて実施するのが効率的であるといえる。 5.若年と高齢女性の衣服の着脱動作を筋電測定とビデオ撮影とで同時に捉え、両者の関連性を追及した。かぶり型のシャツの場合は、頭部の出し入れ時に、上腕、肩部の筋電位が高く、前あきのシャツの場合には、ボタンのかけはずし時において、前腕部の筋電位が高いという、三次元動作解析と筋電との関連性が得られた。しかし、両者のシンクロ(同期)をとらえる技術的な検討の必要性が明らかになった。
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Research Products
(3 results)