2005 Fiscal Year Annual Research Report
高ポリフェノール食品の伝承に由来する新たな機能の科学的検証
Project/Area Number |
16650183
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
浦部 貴美子 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助手 (50099496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
灘本 知憲 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (60149523)
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Keywords | 高ポリフェノール / 自律神経制御作用 / 温冷作用 / 伝承 / 科学的検証 |
Research Abstract |
【「ハスの葉茶」の温冷効果の検証】 健康茶として一般に飲用されている「ハスの葉茶」が高ポリフェノール含有食品であることを確認した。そこで、ヒトを対象に「ハスの葉茶」の温冷効果の有無を明らかにするための検証実験を行った。被験者が恒温室内で試験食(ハスの葉茶)あるいは対照食(水)を摂取後、被験者の額、首、足首、手首、指先の体表温、手首の血流量、鼓膜温、さらに心拍変動を連続的に測定した。その結果、「ハスの葉茶」の摂取によるヒトの身体温への温熱作用を確認することができた。しかし、恒温室の温度の違い(24℃と22℃)により、その温熱作用が現れる部位や程度に差がみられ、寒冷ストレスの影響が示唆される結果となった。一方、「ハスの葉茶」摂取が自律神経活動に及ぼす影響について確認することはできなかった。 【ココアの温熱効果の検証】 ココアはカカオポリフェノールを含んだ高ポリフェノール食品であり、経験的に身体を温める飲物として好まれている。そこで、ヒトを対象にココアの温熱効果の有無を明らかにするための検証実験を行った。上述と同じ方法で行った体表温の測定結果から、ココア摂取は手の指先および手首を温めており、末梢部位への温熱作用が認められた。さらに、一過性ではない持続的な効果である可能性が示唆された。しかし、血流量および自律神経への影響については、明確な結果を得ることができなかった。今後更なる実験が必要であると考える。 【高ポリフェノール食品に含まれるポリフェノールの特定】 高含有ポリフェノール食品の構成ポリフェノールを明らかにするために、一部既知ポリフェノールのHPLCクロマトグラムフィーを行った。
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