2004 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの心と体を育てるための伝統的食生活の今日的役割に関する研究-日韓比較調査-
Project/Area Number |
16650186
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Research Institution | Heian Jogakuin(St.Agnes')University |
Principal Investigator |
坂本 裕子 平安女学院大学, 生活環境学部, 助教授 (20269765)
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Keywords | 日韓比較 / 食教育 / 伝統食 / 食行動 / 食マナー |
Research Abstract |
日本と韓国の調査協力者とともに日韓共通の調査票を作成し、平成16年10月から12月にかけて日韓同時にアンケート調査を実施した。アンケートの内容は、(1)生活状況・食生活状況を問うもの15項目、(2)箸の持ち方や食マナーなど食育や食行動を問うもの12項目、(3)伝統食の継承に関する質問7項目であった。(3)については日韓で食されてきた料理が異なるので、それぞれの国において代表されると考えられる料理を取り上げた。調査対象者は、日本では関西地区の男子大学生153人、女子大学生267人、韓国ではソウル市の男子大学生190人、女子大学生198人であった。 韓国は自宅生が84%あったが、日本は61%と少なく、自分で調理する者が30%あった。日本では74%の者が1日に3食食べるのに対し、韓国は45%と低く、韓国学生の不満要因の一番に朝食の欠食が挙がっていた。魚は日本に、果物は韓国に多く摂られていたが、飯、大豆、野菜はほぼ同程度であり、食生活に対する満足度点(自己評価で10点満点)の平均は、日本6.3点、韓国6.4と両国に違いは見られなかった。箸使い等の食事マナーについての評価点は韓国の方が、適正な食事の取り方についての評価点は日本の方が有意に高かったが、それらについては両国ともに8割の者が両親から教わったと答えた。食育を積極的に進めるべきであると答えた者は両国ともに93%あったが、今後の食育の担当場所を学校と答える者が、日本では韓国に比べ有意に多く、日本での家庭教育機能の低下が伺われた。(3)の伝統食の継承に関する質問をはじめ詳細な解析については現在継続中である。 8月に行なわれる第13回アジア地域家政学会議(ARAHE、シンガポール)にて一部結果を発表予定である。(発表テーマ1.A comparative study on eating habits and education between Japanese and Korean university students 2.Effect of food education on Japanese university students)
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