2004 Fiscal Year Annual Research Report
新しい環境調査・分析法の開発とネットワークを活用した環境情報の共有の試み
Project/Area Number |
16650207
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
鈴木 勲 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (80008052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 洋一 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (50143186)
南 伸昌 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (80292572)
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Keywords | C.O.D. / 過マンガン酸カリウム / 比色定量 / 光の吸収と色 / 紫外可視光光度計 |
Research Abstract |
本年度は,水質環境化学の分野で重要な位置を占めるC.O.D.(化学的酸素要求量)を,学校教育の現場でも十分使用可能なコンピュータに連動した簡易型比色計により調査する方法を確立することを主目的として研究を進めた。合わせて,光の吸収と色との関係を教えるための教材についても検討した。 今回比色法を基盤として簡易定量法を確立するにあたって,まず測定時間の短い紫外可視分光光度計を用いて詳細な実験方法の検討を行った。 化学的な面では過マンガン酸カリウムの酸化還元反応中に起こるコロイドの形成が妨害因子となるが,このコロイドの形成過程を詳細に検討した。その結果,二酸化マンガンのコロイド粒子が生成し始めると,溶液が橙色となり,短波長部に強雨高度の増加が認められた。次に反応時間・温度の面で最適な実験条件を確立した。二酸化マンガンのコロイド粒子の生成を抑制するためには,硫酸を加え酸性にするタイミングと,温度管理がポイントであることがわかった。 続いて特に波長領域・輝度などを吟味した光学的素材を厳選し,簡便であるが精度の良い定量をめざした。さらにコンピュータを用いたデータ処理,グラフィック表示を活用し,実験者の労力低減及び実験時間の短縮を図った。 本年度の成果は,裏面の二つの報文として公表し(現在印刷中),単独でも利用できるようにした。
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