2004 Fiscal Year Annual Research Report
精神活動評価のための眼球情報における瞬目の影響除去に関する萌芽的研究
Project/Area Number |
16650208
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中山 実 東京工業大学, 教育工学開発センター, 助教授 (40221460)
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Keywords | 瞳孔面積 / 瞬目 / 推定 / 対光反射 / Support Vector Regression / 推定性能 / 訓練データ / 時系列データ |
Research Abstract |
本年度は、瞳孔面積計測における瞬目の影響除去するための瞳孔面積推定手法の開発を中心に行なった。瞳孔面積推定手法の開発は次の2つの過程で行なった。 (1)瞬目時に推定すべき瞳孔面積の決定方法の検討 瞳孔面積の計測は、眼球部の画像処理によって行なわれる。このため、瞬目によってマブタで眼球表面が覆われてしまうため、瞬目中の瞳孔面積だけでなくその近傍区間においても瞬目がない場合の瞳孔面積の計測が困難である。 そこで、本研究では瞳孔の対光反射応答を応用し、周期的な光刺激に対する瞳孔応答の周期性を用いて、瞬目が発生した場合の瞳孔面積を他の周期成分から手動で補うことで、推定すべき瞳孔面積を与えることにした。被験者3名に7種類の周期的光刺激を与えて、その瞳孔応答を計測し、上記の方法で瞬目を含む時系列データと含まない推定されるべきデータを作成した。 (2)Support Vector Regressionによる推定 時系列データの推定方法として、高い推定性能が期待されるSupport Vector Regressionによって検討した。3名の被験者の内、2名の被験者のデータを訓練データとして、残りの1名をテストデータとして検討した。瞬目が検出された区間を瞬目前のデータとする方法や、既に検討したMLPを用いた方法とも、推定性能を比較した。 その結果、本手法で推定した結果の性能が高く、また、各種パラメータを調整することによって、より高い推定性能が得られることがわかった。
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