2005 Fiscal Year Annual Research Report
複合現実感型学習環境における身体動作が理解や記憶に与える効果
Project/Area Number |
16650219
|
Research Institution | National Institute of Multimedia Education |
Principal Investigator |
近藤 智嗣 独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (70280550)
|
Keywords | 複合現実感 / 学習環境 / 身体動作 / バーチャルリアリティ / ミクストリアリティ / 記憶 |
Research Abstract |
複合現実感(MR : Mixed Reality)は,インタラクティブな3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)を実空間に融合させる技術であり,本研究では,この技術を学習環境へ応用し実用化することを目指している.特に本萌芽研究としては,学習者の身体動作によって操作できるというインタフェースに焦点を絞り,その身体動作が理解や記憶に与える効果を測定することが目的である. 本年度は,1)「人体脳の構造」の改良,2)Web3Dコンテンツの開発,3)英語前置詞の基礎調査を行った. 1)「人体脳の構造」のコンテンツは,教科書または台紙に貼られたマーカーをパソコンに接続されたカメラで写すと,画面には3DCGによる人体脳が表示されるというもので,その画面切り替えは,キーボードのキー操作によって行っていた.本年度は,教科書の各ページに異なったマーカーを貼ることにより,キー操作ではなくページをめくることで画面切り替えを行えるようにした.このインタフェースにすることで,ページ内容に合わせた3DCGを表示することもできるようになった.また,このコンテンツにも学習者の操作過程を記録する機能を付加し,画面切り替えの情報も記録できるようにした.さらに,この記録された操作履歴を再生できるようにもした. 2)この複合現実感によるコンテンツと同等な内容のコンテンツをWeb3DというWebべ一スの3Dコンテンツとして開発し,両者を比較するための予備実験を行った. 3)英単語の場所を表すaboveやover等の前置詞(空間詞)について大学生の理解に関する調査を行い,この内容の複合現実感コンテンツを開発するための基礎データを得た. 今後は,空間詞コンテンツの開発と,その他のコンテンツの評価実験を行う計画である.
|
Research Products
(2 results)