2005 Fiscal Year Annual Research Report
沿岸域の自然再生のための住民参加による藻場創出技術の開発
Project/Area Number |
16651040
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
白木 渡 香川大学, 工学部, 教授 (30032288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香月 智 防衛大学, システム工学部, 教授
掛川 寿夫 香川大学, 工学部, 助教授 (50325320)
末永 慶寛 香川大学, 工学部, 助教授 (00284349)
井面 仁志 香川大学, 工学部, 助教授 (90294735)
森下 一男 香川大学, 工学部, 助教授 (80036061)
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Keywords | 環境改善 / 浮き藻場 / 環境負荷低減型構造物 / 藻場造成 |
Research Abstract |
前年度に使用した浮き藻場構造体は、藻場をフロートにより海面から指示する構造であったが、強風時には波浪により浮きが流されるという問題が発生した。そこで、本年度は、風と波浪の影響を少なくするために構造物自体に浮力を持たせ、海底に沈設したコンクリートのウエイトで係留固定し海中に浮かせる構造に変更した。 設置場所は、前年度と同じく屋島湾東部で、設置時期は5,月12日で現地のアマモを12株移植した。6月10日に構造体の浮力を持たせるパイプから一部水漏れが確認され補修したものの大きなトラブルもなく順調にアマモの成長が観測された。8月初旬に係留用のワイヤーの切断があり、ワイヤーを金属製の鎖に変更して対処した。しかし、アマモの生育は順調でしっかり根付いた状況が観測された。浮き藻場には、メバル(5〜15cm)が6尾、石鯛(15〜20cm)が3尾確認された。11月24日に確認したところ、当初移植した12株の内3株が残っているのを確認した。3月28日に確認したところ、3株はしっかり着生し株の分岐が始まっていた。台風による強風や波浪による影響が無ければ、現在の浮き藻場構造体で十分アマモの移植・着生は可能であることを確認できた。 今後の展開としては、現在の浮体の空いている箇所にアマモを移植すると同時に、現在残っている3株の生育状況を観測して浮き藻場によるアマモ生育データを収集するとともに実用化に向けた問題点を明らかにしていく方針である。 また、次年度以降の沿岸域の自然再生に関するワークショップ開催に向けて、地域の海域環境に関する関係者を集め、浮き藻場の現状の報告を行うとともに、沿岸域の自然再生に関する勉強会を開催した。
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Research Products
(4 results)