2005 Fiscal Year Annual Research Report
酸化物ナノチューブをビルディングブロックとしたマイクロ構造体の創製と応用
Project/Area Number |
16651049
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
矢田 光徳 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (20274772)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡 孝則 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10136541)
|
Keywords | ナノチューブ / 酸化物 / 貴金属化合物 / 希土類化合物 / 組織化 |
Research Abstract |
1.マイクロメートルオーダーの内径を有するガラスチューブ内への希土類化合物ナノチューブの成長・コーティング実験を行った。基材上でのナノチューブの綺麗な成長はガラスチューブ静置下・反応溶液無撹拌にて行われる。その際の合成時間が長い反応では、ガラスチューブ内の原料成分がすべて消費されてしまうと原料成分の反応溶液中からガラスチューブ内への拡散が遅いためにガラスチューブ内でのナノチューブの成長はあまり進まず、さらに、反応溶液中で生成したナノチューブ粒子が拡散によりガラスチューブの両端部に厚く堆積する傾向があり、好ましくない結果となった。そこで、以上の問題点を解決するために、一つのガラスチューブに対して短時間反応を数回繰り返したところ、ガラスチューブ内壁をほぼ覆うようにナノチューブらしき針状物質が析出することを確認した。以上のナノチューブ修飾ガラスマイクロチューブは高機能マイクロリアクターへの応用が期待できると思われる。近日中に透過電子顕微鏡により針状物質がナノチューブであることを確認したい。 2.希土類化合物ナノチューブ及びチタネートナノチューブ薄膜の製造方法を確立し、ナノ粒子の良い担体となることを金と銀を例にして確認した。 3.新規ナノチューブとして、Ru化合物とAOTからなるナノチューブの合成に成功し、500℃での加熱によりAOT成分が燃焼脱離し、RuO_2のナノチューブに変換できることを明らかにした。本研究成果は、(社)日本セラミックス協会第18回秋季シンポジウムにてトピックス講演に選定されるとともに、日刊紙(化学工業日報(2005年9月26日))にて紹介されるなど、本研究成果は大きな注目を集めた。
|
Research Products
(1 results)