2004 Fiscal Year Annual Research Report
金属内包ナノチューブの合成とスピンエレクトロニクスデバイスへの応用
Project/Area Number |
16651065
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
林 靖彦 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (50314084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽我 哲夫 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (20197007)
金子 賢治 九州大学, 工学研究院, 助教授 (30336002)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 金属内包 / 強磁性金属 / スピンエレクトロニクス / 不揮発性磁気抵抗メモリ / トンネル磁気抵抗 / マイクロ波化学気相成長法 / 透過型電子顕微鏡 |
Research Abstract |
平成16年度は,マイクロ波化学気相成長法(MPCVD)を用いてカーボンナノチューブ(CNTs)に強磁性金属を内包する強磁性体金属内包ナノチューブ(MF-CNTs)の作製と透過型電子顕微鏡(TEM)による微細評価を行った. 【MF-CNTsの作製】 従来,非磁性金属であるがPdやPt金属を内包したMF-CNTsの報告している.しかし,巨大磁気抵抗効果が期待されるCoなどの強磁性金属をCNTsへ直接内包することは不可能であった.本研究では,CNTsを成長する際に用いる触媒金属として内包が確認出来ているPd薄膜と,3d遷移金属Co薄膜を基板に積層して,成長中に触媒金属を積極的にCNTs中に内包させ内包金属に強磁性を持たせることでMF-CNTsの合成を行った.MF-CNTsの合成は,MPCVDを用いて基板バイアスを印可する方法で行った. 走査型電子顕微鏡(SEM)による観察から,高密度に基板に垂直に配向したCNTsに内部に金属が一様に充填されていることが確認できた. 【MF-CNTsの微細評価】 エネルギー分散形X線分析装置(EDX)による微少領域の元素分析から,内包された金属はPdとCoが検出され,チューブ内部はPdとCoで充填されていることが確認できた.電子線回折により,Coは単結晶で面心立方晶(fcc)構造を有することを明らかにした.また,ローレンツ電子顕微鏡により,磁区構造(強磁性磁区、磁束等)を明らかにした.
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Research Products
(1 results)