2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16651076
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
下山 勲 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (60154332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 潔 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (10282675)
星野 一憲 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (30361546)
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Keywords | 構造色 / MEMS / FDTD / 変角分光 / 多次元 |
Research Abstract |
本研究では、構造色の発色メカニズムを解明し、構造色の発色構造を再構築する。さらにMEMS技術を用いて、波長可変の発色機構を構築することを目的とする。 平成16年度は、構造色の発色メカニズムの解明、構造色発色の評価手法の開発、および基本的な微細構造を用いた構造色の再構成を行い、構造色を制御するための要素技術の確立を行った。 ・発色メカニズムの解明 モルフォ蝶鱗粉の微細構造を基に、FDTD法による電磁波光学的なシミュレーションを行った。構造色の波長、視野角等に影響を与えるパラメータを抽出し、発色メカニズムを明らかにした。その結果、面内方向の周期構造の効果と、面垂直方向の周期構造の効果が重なり、広視野角で角度依存の低い発色特性を実現していることがわかった。 ・構造色発色の評価手法の開発 照明角と受光角を任意に設定できる、変角分光測色計測システムを開発した。これによって、構造色のような、幾何学的条件を考慮しなければ表現できない多次元色の定量的、定性的な評価が可能となった。 ・微細構造による構造色の再構成 構造色を発生するための微細構造を作成し、検証を行った。面内方向500nmピッチ、面垂直方向100nmピッチの屈折率を変えた6層構造を作成し、蝶と同様の、広視野角で角度依存の低い発色特性を再現した。また、MEMS技術を用いて、最表面部の構成材をPDMSと空気で切り替える発色システムを開発し、可変色の構造発色を実現した。
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Research Products
(3 results)