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2005 Fiscal Year Annual Research Report

超臨界状態を利用した新規酵素含有リポソームの開発とセンサへの応用

Research Project

Project/Area Number 16651080
Research InstitutionTokyo National College of Technology

Principal Investigator

町田 茂  東京工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (20369945)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 阿部 正彦  東京理科大学, 理工学部, 教授 (40089371)
Keywords超臨界 / 酵素含有リポソーム / センサ / 信号増幅 / ライスワックス / 食品添加物
Research Abstract

昨年度は、超臨界二酸化炭素を用いて「酵素(西洋わさびパーオキシダーゼ)を含有したリポソーム」の作製が可能であるかを検証した。その結果、典型的なリン脂質である(DPPC)、米糠から精製したワックス成分(ライスワックス:融点の高い成分を硬蝋、低い成分を軟蝋と呼ぶ)を膜物質とした場合、リポソームの作製に良く用いられているDPPCよりもライスワックスを用いた方が分散状態の安定性が高く、軟蝋>硬蝋>DPPCの順番であることがわかった。
本年度は、分散状態の安定性が高かった軟蝋を膜物質として、超臨界二酸化炭素により水溶性の蛍光物質(カルセイン)を内包させたリポソームを作製し、外部刺激に対する応答性について予備的な検討を行った。内包されていないカルセインを透析により除去したリポソーム分散液を軟蝋の融点以上の温度に加熱すると、リポソームの熱的な破壊が起こり、カルセインが放出されて蛍光強度が増大した。この時、軟蝋のみのリポソームの方が酵素含有リポソームよりも加熱による蛍光強度の変化が大きいことから、酵素を添加しないリポソームの方が内包率が高いことが明らかになった。さらに、pHの変化による内包物質の放出制御についても実験を行い、僅かながら蛍光強度の変化が観測されたが、今後再現性のチェックを行うとともに、化学反応の種類や至適pHを考慮して酵素の種類を変更し、より大きな蛍光強度変化が観測されるようにする必要があることがわかった。尚、本研究で用いた軟蝋は、研究代表者が油脂メーカーと共同開発したエタノールによる精製方法(平成16年度,17年度:特許出願,平成16年度,17年度:日本化学会春季年会発表)で得られたワックスであり、現工程では製造できない食品添加物グレードのものである。これにより、酵素含有リポソームも食品添加物用途(化粧品、医薬品、医薬部外品等)での応用が可能になった。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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