2004 Fiscal Year Annual Research Report
疾患感受性ハプロタイプを検証する為の新規BACトランスジェニック手法の開発
Project/Area Number |
16651102
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
大塚 正人 東海大学, 医学部, 助手 (90372945)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
木村 穣 東海大学, 医学部, 教授 (10146706)
|
Keywords | Bacterial Artificial Chromosome(BAC) / Transgenic mouse / homologous recombination / ET cloning / association study / haplotype |
Research Abstract |
本研究では、相同組換えを利用してマウスゲノムに予め変異lox配列を挿入しておき、Cre酵素を使用してその領域に改変したBAC等のプラスミドをシングルコピーで導入する手法の開発を目指している。平成16年度は、その為に必要な複雑なコンストラクトを作製し、同時に遺伝子ターゲティング法を立ち上げることに成功した。またBACクローンの改変に必要な大腸菌内での相同組換え法(ET cloning)を確立し、さらにET cloningを簡便に行うために独自のベクターを開発した。具体的には、特異的な制限末端を生じる制限酵素認識配列、レポーター遺伝子やマーカー遺伝子を組み込んだベクターであり、これを用いることによりET cloningに必要なミニターゲティングベクターを簡便に作製できるだけでなく、その後のスクリーニング等も容易になる。このベクターに関しては、今後特許を申請し論文として発表する予定である。さらに、我々が用いているE14系統のES細胞由来のBACライブラリーを作製し、PCRスクリーニングの系を整備した。本研究で変異lox配列を導入する予定である、Hprt遺伝子座位、ROSA26遺伝子座位を含むBACクローンの存在をPCRで確認済みである。また、我々が使用する変異lox配列の組み合わせが効率良い遺伝子導入に有用であることを、大腸菌のレベルで確認している。 実際に遺伝子導入のターゲットとする領域は、相関解析に基づく疾患感受性候補領域を想定しているが、これまで我々が行ってきたゲノムワイドな相関解析により、慢性関節リウマチ、尋常性乾癬の候補領域をいくつか同定している。疾患患者由来の細胞からこれらの領域の直接クローニングを目指しているが、当初の予定であったET cloningを利用した手法では非常に困難であることが分かった為、今後は特異的な制限末端を生じる制限酵素を利用した手法で行うこととする。BACクローンをターゲットとした場合、本手法を利用して非常に効率良く目的の領域をサブクローニングできることを実証済みである。
|
Research Products
(4 results)