2004 Fiscal Year Annual Research Report
抗腫瘍性マクロリド・イエジマリド類の真の生産微生物の解明
Project/Area Number |
16651104
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小林 淳一 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90221241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 正史 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (10261322)
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Keywords | イエジマリド / Eudistoma cf.rigida / ポリケチド合成酵素 / コスミドライブラリー / 抗イエジマリド抗体 |
Research Abstract |
沖縄産群体ホヤEudistoma cf.rigidaより単離したイエジマリド類は、放線菌などの二次代謝産物にみられるアミノ酸結合型ポリケチドであり、ホヤの体内に共生する微生物が生産しているものと推定される。そこで本研究では、共生微生物を含むホヤの全ゲノムDNAより、イエジマリド合成酵素遺伝子のクローニングを行い、イエジマリドの生合成経路の遺伝子レベルでの解明、および、分子マーカーと免疫学的手法を駆使してイエジマリド類の真の生産微生物の特定を目的として研究を行った。 ポリケチド合成酵素のKetosynthaseドメインに特異的な遺伝子プローブや、非リボゾーム型ペプチド合成酵素の遺伝子プローブを種々設計し、沖縄で採取したホヤについて、ゲノムDNAを分離精製するとともに、ホヤの全DNAよりコスミドライブラリーの作成を行った。作成した遺伝子プローブをプライマーとしてホヤゲノムDNAについてPCRを行い、PCR生成物よりプラスミドDNAを現在調製している。特異的なパターンを示す遺伝子については、DNAシークエンサーで塩基配列を決定し、その塩基配列に基づいた特異的な遺伝子プローブを数種設計する。これら特異的遺伝子プローブを用いて、コスミドライブラリーについてPCRスクリーニングを行い、PCR陽性のコスミドを今後、選別する予定である。さらに、作成した特異性の高い遺伝子プローブについて、蛍光インサイチューハイブリダゼーション(FISH)用の蛍光遺伝子プローブの作成も検討する。また、イエジマリド類について、炭酸アミドリンカー化合物を合成し、牛血清アルブミン(BSA)あるいはヘモシアニン(KLH)を連結した抗原を調製し、マウスあるいはウサギに投与し、抗イエジマリド抗体を産生させ、全採血して得た抗イエジマリド抗体を含む血清を用いてさらに研究を展開する予定である。
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Research Products
(3 results)