2005 Fiscal Year Annual Research Report
ジェンダー・バイアス超克のためのキァリア教育プログラム研究
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16651120
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藤田 晃之 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (50261219)
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Keywords | キャリア教育 / ジェンダー・バイアス / 進路指導 |
Research Abstract |
今年度は、職業観・勤労観の育成あるいは在り方生き方の指導と言われる漠としたキャリア教育理念に体系と構造を与えるための基礎研究の2年目にあたり、ジェンダー・バイアスの超克を通じて新たな職業観・勤労観を育成することがキャリア教育の重要課題の一つとして認識されているイギリス、デンマーク、フィンランドにおいて調査(調査期間:平成17年9月30日から10月13日)を実施した。 具体的な調査対象は、Connexionセンター(ケンブリッジ)、英国教育雇用省(シェフィールド)[以上イギリス]、デンマーク教育省(コペンハーゲン)、コペンハーゲン市内の公立義務教育学校、ロスキルデ大学ジェンダー研究所(ロスキルデ)[以上デンマーク]、フィンランド教育省、ヘルシンキ市内の義務教育学校[以上フィンランド]とした。 当該調査により、ヨーロッパ諸国においては、(1)企業における女性労働者の処遇の改善、(2)自然科学分野の女性研究者の積極的養成、(3)男女双方のワーク・ライフ・バランスの達成、(4)男女双方の家庭・コミュニティーにおける役割の重視を柱とする社会形成が進められる中で、初等・中等学校におけるキャリア教育の進展が見られた。特に、デンマークでは、女性に対する処遇の改善とワーク・ライフ・バランスの達成が、初等教育段階から強調されていることが確認された。また、3カ国とも、現在の関連施策の中核には、若年移民、特に女性移民の就労保障問題が位置づけられていた。 その一方で、昨年度調査を行ったアメリカとは対照的に、メンズ・スタディを基盤とした男子生徒向けのキャリア教育プログラム開発については特に着手されておらず、キャリア教育推進のための教育施策においてもこの点に言及する通達・ガイドライン等は出されてこなかったことが把握できた。
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