2004 Fiscal Year Annual Research Report
宮沢賢治の文理融合的総合研究-いのち(生命)・こころ(心象)・うた(詩歌)-
Project/Area Number |
16652013
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山本 昭彦 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (00210518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家井 美千子 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (00142886)
笹尾 道子 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (50133898)
砂山 稔 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (00091702)
開 龍美 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (50181152)
吉田 勝一 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (50083407)
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Keywords | 宮沢賢治 / サハリン / 樺太 / 自然 / 童話 / 北方 / オホーツク / 三角標 |
Research Abstract |
平成15年度に人文社会科学部宮沢賢治研究会を組織し、16年度からの科学研究費を申請した。科学研究費を交付される以前から研究会を開始し、16年度開催分4度も含め、計6度の研究会を開催した。毎会メンバー15名の内、3分の2以上は出席する活動的な研究会である。 16年8月には、メンバーの中から秋田淳子・笹尾道子・山本昭彦・吉田勝一の4名が賢治の足跡を訪ねてサハリンを訪問し、その報告も研究会で行った。 16年11月には、宮沢賢治研究者として著名な天沢退二郎氏を招いて、岩手大学農業教育資料館(賢治ゆかりの旧盛岡高等農林学校本館)で、市民にも開かれた講演会を開催し、100名以上の参加があった。天沢氏は「宮沢賢治の文学世界」と題して、賢治と岩手との関わりも含めて興味深い話をして下さった。 学内では、学長裁量経費等も獲得し、 1)国際文化学の視角から:山本昭彦(代表者)「賢治と学校の近代」、秋田淳子「賢治の童話作品研究」、家井美千子「郷土芸能と賢治の表現」、笹尾道子「賢治とエスペラント」、菊地良夫「越境するテクストとしての賢治」 2)環境生物学の視角から:吉田勝一「賢治童話における動物の位置-その生態学的考察」 3)数理科学の視角から:石川明彦「賢治の作成した日時計」 4)環境文化論の視角から:開龍美「宮沢賢治の生命論:生畏敬の倫理と『いのちを喰らうこと』」 5)農業経済論の視角から:横山英信「宮沢賢治の農業思想の形成過程-大正・昭和初期の農業経済・農政との関わりで-」 などの研究課題に近似した形で、提出された論文・レポートを集約して、砂山稔が巻頭言、秋田淳子・山本昭彦があとがきを書いて、サハリン報告も収録した報告書を17年4月に出す手筈が整っている。
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Research Products
(1 results)