2005 Fiscal Year Annual Research Report
偏光サングラスによる課題提示トリックを用いた成績中下位の中学生の自己効力感の向上
Project/Area Number |
16653054
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
守 一雄 信州大学, 教育学部, 教授 (30157854)
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Keywords | fMORIテクニック / 自己効力感 / 中学生 / 学業成績 / 偏光フィルタ |
Research Abstract |
長野県内の中学校(各学年5クラス)の協力を得て、各クラスの成績中下位者の中から8名をランダムに抽出し、実験群生徒(計40名)とした。これら40名以外の成績中下位者は統制群生徒となった。40名の実験群生徒および約120名の統制群生徒同士を2人ずつの対にして、一方を課題遂行者もう一方を応援者に振り分けた。実験群課題遂行者にだけ違う種類のサングラスを配布し、クラス全員にアナグラム課題30題を提示して筆記回答させた。実験群・統制群とも応援者は、自分と対になった課題遂行者を応援するだけで、課題遂行は行わなかった。 守が開発したfMORIテクニックを用いることによって、生徒全員が同じアナグラム課題を解いているような状況下で実は実験群課題遂行者の生徒だけは易しいアナグラム課題が提示されていた。その結果、実験群課題遂行者は良い成績をおさめることとなった。課題実施後に答え合わせをし、実験群生徒は好成績であったことをクラス内で賞賛された。実験デザインは基本的にプリテストーポストテスト実験であった。 アナグラム課題実施の前後および事後数回にわたって自己効力感の測定を行い、「成功体験」の自己効力感への影響を統制条件との比較により検証した。実験群・統制群すべての生徒アナグラム課題実施1ヶ月後に実験内容についての説明を行った。 研究の結果、実験群生徒の自己効力感が有意に高まり、それが4ヶ月にわたって持続されたことがわかった。研究成果の一部は、日本心理学会第69回大会において発表されたほか、大学内外の研究会などでも発表された。また、2005年のアメリカ心理学会(American Psychological Society)の年次総会でも発表をした。
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Research Products
(2 results)