2004 Fiscal Year Annual Research Report
“自己描画法"に関する臨床発達基礎研究〜描画の収集と質的分析
Project/Area Number |
16653060
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小山 充道 信州大学, 教育学部, 教授 (20170409)
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Keywords | 自分描画法 / 臨床発達 / "思い"の質的分析 |
Research Abstract |
平成16年度は自己描画に関する基礎資料の対象者を中学生から大学生までと設定したが、最終的にはこれに小学生の資料も加えた。本年度と次年度の主たる課題は資料収集にある。その結果、小学生資料に関しては長野県須坂市立小学校5校(日滝、豊洲、日野、須坂、森上小学校)の協力を得て、男子130名、女子115名、総計245名のデータを得た。中学生資料については、須坂市立中学校2校(相森、常盤中学校)の協力を得て、男子122名、女子96名、総計218名のデータを収集した。また高校生資料は長野日本大学高校の協力を得て、男子204名、女子130名、総計334名のデータを収集した。当校は文系、理系に大別され、質的分析にあたってはこの点も分析対象とする予定である。そして大学生資料については信州大学教育学部2〜3年生を対象として、男子77名、女子113名、総計190名のデータを得た。以上、平成16年度については小学生から大学生まで987名の資料を得た。なお資料収集にあたっては集団実施とし、当法に慣れた者1名と担任がつき、指示は口頭説明と板書で伝えた。収集した資料は、対象者の抵抗が少なくなるように実施手順を考慮した。その結果、全対象者にバウムテストをまず実施し、その後に自己描画図→物語を書く→質問紙による描画図の内容説明→書き足し→感想という順に資料収集を進めた。データが揃わなかったケースが中学生6件、高校生1件あった。これについても質的分析を進めたい。以上の資料収集と同時に質的分析用にデータ入力用パソコン、分析ソフト、臨床描画法に関する書物を予定通り購入した。実施にあたっては描画用紙、クレヨン、色鉛筆、ファイルを用意し、また実施にあたっては研究協力者を募り、妥当な謝金を支払った。また当初計画に加えて、資料保存のための備品を購入した。次年度は成人の資料収集にあたる予定である。
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