2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16653076
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
石井 眞治 広島大学, 大学院教育学研究科, 教授 (60112158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 孝 広島大学, 大学院教育学研究科, 助教授 (30144786)
神山 貴弥 広島大学, 大学院教育学研究科, 助教授 (00263658)
長尾 眞文 広島大学, 教育開発国際協力センター, 教授 (10304461)
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Keywords | 人事評価 / 成果主義 / 評価項目 / 評価実施 / 自己評価 / 他者評価 |
Research Abstract |
目的:平成16年度の本研究で作成した人事評価項目に基づき、1幼稚園(園長1人、教諭2人)2小学校(校長2人、教師40人)、3中学校(校長3人、教師58人)、1高等学校(校長1人、教師37人)を対象に、教師に対して各項目について1年間の実績についての自己評価及び校長による他者評価を実施した。また、評価後、この評価システムに対する評価を求めた。主な結果は次の通りであった。 1.評価項目:小・中・高校の教師は「学習指導能力」、「生徒指導能力」は教師の能力を評価されるのに適切な指標であり、この項目により評価されることに対しては肯定的であった。.しかし、「地域社会への貢献度」、「情報関連能力」、「企画力」を教員の能力評価の指標として利用することに対しては学校種差が見られた。「地域社会への貢献度」では中学校の教師は肯定的であるのに対し、小学校、高等学校の教師は否定的であった。「企画能力」については、中学校、高等学校の教師は適切な指標と考えているのに対し、小学校の教師は否定的であった。これらの結果、学校種に応じた指標により評価することが必要である。 2.教師の自己評価と管理者による他者評価:全ての評価指標において、管理者の評価点は自己評価点を上回っていた。特に、「生徒指導能力」、「研究能力」、「企画・立案能力」ではその差が大きく、評価の信頼性、妥当性、客観性から考えると、評価するのに困難な指標である。今後はこうした能力、成果を測定する指標の精緻化が必要である 3.本評価システムに対する課題:自由記述の分析から、教師が課題としているのが、評価者と批評価者との人間関係をあげていた。評価が公平に客観的になされ、被評価者が納得して評価を受け入れるシステムにするには、だれが評価者となるかという点が最も大きな課題である。
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