2004 Fiscal Year Annual Research Report
児童・生徒の算数・数学学習状況を多面的に把握するための評価問題の開発
Project/Area Number |
16653085
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
清水 美憲 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (90226259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 享史 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (70303394)
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Keywords | 算数・数学 / 評価問題 / 多面的評価 / 文脈 / 解答類型 |
Research Abstract |
2年間の研究計画の第1年次に当たる平成16年度には,児童・生徒の算数・数学学習状況を多面的に把握するための評価問題開発のための枠組みの構成,および具体的な評価問題例の開発・試行を中心に,以下の研究を推進した。 1.15歳児を対象として実施されたOECD-生徒の学習達成度調査(PISA2003)の研究枠組みを構成する評価問題作成のための3つのカテゴリー,すなわち問題における数学の「包括的アイディア」・「文脈」・「力量群」(OECD,2003)を,小学校第5学年から中学校第3学年までに対応する評価問題の開発を想定して修正・適用するための方策を検討した。その結果として,評価問題の開発のための枠組みとして,現実世界の文脈からの数学化を含む数学的活動の過程とそこで用いられる数学的内容・方法に着目した上で,現実事象や数学的文脈を生かして児童・生徒における「算数・数学への関心・意欲・態度」・「数学的な見方や考え方」の側面に焦点を当てる評価問題の開発とその整理のための観点を設定した。 2.第10回数学教育世界会議・「評価の研究討議グループ」に組織グループの一員として参画し,この討議グループで提案された諸外国の大規模調査で用いられている評価方法と具体的な評価問題を収集し,検討した。 3.上記1の枠組みに基づいて,中学校数学科および小学校算数科の評価問題案の開発を試みるとともに,各問題に対する児童・生徒の反応を,問題の文脈と数学的内容・方法,および情意的側面をも加味した児童・生徒の思考の様相の2つの観点からとらえるために用いる,2次元の「解答類型」を作成した。
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Research Products
(1 results)