2004 Fiscal Year Annual Research Report
ハイゼンバーグ多様体上のintrinsic不変量とextrinsic不変量
Project/Area Number |
16654016
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
神島 芳宣 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (10125304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GUEST Martin 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (10295470)
横田 佳之 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (40240197)
藤原 耕二 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60229078)
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Keywords | Cobordism / Complex hyerbolic manifold / Quaternionic hyperbolic manifold / Cusp / Heisenberg Infranilmanifold / eta-invariant / Burns-Epstein invariant / CAT space |
Research Abstract |
今年度は幾何学的コボルデイズム論の特徴づけを研究した。コボルデイズムの問題で古典的にはn次元トーラス(一般にリーマン平坦空間)は境界になることが知られているが有限体積の双曲多様体のカスプはリーマン平坦空間になるので幾何学的コボルデイズムという観点から,与えられたリーマン平坦空間は双曲多様体をバウンドするかということがこの分野の問題の出発点となった。これ自身は現在は解かれていて,与えられたリーマン平坦空間は有限体積の(いくつかの境界を持った)双曲多様体のその境界の一つになることが証明されている。また注意としてある4次元リーマン平坦空間に対しては有限体積双曲多様体の一つだけの境界として実現されないことも知られている(つまり,この3次元リーマン平坦空間を実現するカスプが一個だけからなる4次元双曲多様体は存在しない。)今年度,我々は2n+1次元ハイゼンバークインフラ冪零多様体ならびに4n+3次元四元数ハイゼンバークインフラ冪零多様体の場合に対して考えた。実際,必要条件として有限体積複素双曲多様体,4元数双曲多様体のカスプとして上のインフラ冪零多様体がそれぞれ出てくることは分かっている。逆に与えられた任意のハイゼンバーグインフラ冪零多様体はいつ複素(四元数)双曲多様体の境界として実現されるかという問題に対して現在、次のような結果を得た。 (1)任意の冪零多様体はいくつかの境界を持つ有限体積複素双曲多様体の境界の一つになる。 (2)ある3次元ハイゼンバークインフラ冪零多様体が存在して、それを一個のカスプとして持つような有限体積2次元複素双曲多様体は存在しない。 また,これらの事実は負曲率リーマン空間を一般化したCAT(-)空間の高次元存在問題に適用された。海外では,Reid-Longが実双曲多様体の場合,Ben McReinoldsが複素双曲多様体の場合にそれぞれ別のアプローチで結果を出している。
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Research Products
(4 results)