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2005 Fiscal Year Annual Research Report

生物における管のネットワークのダイナミクスの数理的研究

Research Project

Project/Area Number 16654017
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

小林 亮  広島大学, 大学院理学研究科, 教授 (60153657)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中垣 俊之  北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (70300887)
Keywords真正粘菌 / 変形体 / ネットワーク / 結合振動子系 / 最短経路探索 / 迷路 / Physarum Solver
Research Abstract

中垣らは、真正粘菌変形体が迷路を解いたり、最短経路探索問題を解く能力があることを、2000年にNatureに発表した。我々は真正粘菌変形体がどのようにこれらの問題を解いているのかを観察し、それを数理的に記述することにより、グラフ上の最短経路探索問題を解く新しいシステム□Physarum Solver-を開発した。
各エッジに長さが与えられた連結無向グラフにおいて2つのノード間の最も短いパスを見いだすのが、最短経路探索問題であるが、迷路の問題はこのような形で記述される。
グラフを水道管のネットワークとみなし、2つのノードの一方から水を流し込み、他のノードから水が流れ出るという状況を考えると、水の流れの様子はネットワーク上のPoisson方程式を解くことで求めることができる。粘菌では原形質流動の流量に対し管の太さが適応的に変化するという性質があり、このことが迷路を解くことを可能にしていると考えられる。これに倣って、流量に対し管の太さが適応的に変化するようにモデルを構成すると、ある管は時間とともに太くなり、ある管は細くなるといった変化が生じる。そして、最終的に残った管が迷路の解を与えるのである。いずれの場合も、袋小路の部分は直ちに消えるが、適応的な変化を与える関数形によって、競合的なパスの漸近挙動は異なる。関数が線形である場合には、どのような初期値に対しても必ず最終的に最短経路が得られることが、シミュレーションにより確認された(簡単なグラフの場合には数学的証明も可能)。このPhysarum Solverでは計算時間がノード数の約1.32乗に比例しており、最短経路探査苦悶を解くアルゴリズムとしてはかなり速いものであり、しかも必ず最短経路に到達できるという長所がある。カーナビゲーションやインターネットにおける経路探索への応用が考えられる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2006 2005

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] Physarum solver : -a biologically inspired method of road-network navigation-2006

    • Author(s)
      A.Tero
    • Journal Title

      Physica A In press (available online)

  • [Journal Article] Collective movement of epithelial cells on a collagen gel substrate2005

    • Author(s)
      H.Haga
    • Journal Title

      Biophysical Journal 88

      Pages: 1-7

  • [Journal Article] A coupled-oscillator model with a conservation law for the rhythmic amoeboid movements of plasmodial slime molds2005

    • Author(s)
      A.Tero
    • Journal Title

      Physica D 205

      Pages: 125-135

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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