2004 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙空間における直接干渉型重力波検出器のための基礎研究
Project/Area Number |
16654038
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安東 正樹 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (90313197)
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Keywords | 重力波 / 干渉計 / ファブリ・ペロー / 防振 / 懸架装置 |
Research Abstract |
本研究は、宇宙空間での直接干渉型重力波検出器(FP-DECIGO)のための基礎実験であり、宇宙での動作環境に近い状態を地上で実現し、制御実験を行なうことが目的である。そこで、ファブリ・ペロー(FP)共振器を構成する2つの鏡が30cm程度の広い範囲を低周波数で動く状況を実現するために、リニアモータで構成された可動ステージを用いる。また、宇宙環境での精密計測に使用する安定なレーザー光源の開発もあわせて進める。 本年度は、研究の初年度であるため、各要素の設計と製作を進めた。具体的には、音響雑音や空気の揺らぎの影響を排除して実験を進めるための真空槽の設計と製作、リニアモータを用いた可動ステージの基礎研究と実機の製作、また、測距に用いる安定なレーザー光源の開発などである。 本年度は、その中でも特に、安定なレーザー光源の開発に重点が注がれた。宇宙空間でレーザー光を用いた精密計測を行なうためには、打ち上げ時の振動や経時変化による光学系のアラインメント変化に対して強い光源を用いる必要がある。そこで、本研究では、光ファイバーを用いた安定レーザー光源の開発を行なった。レーザー光源からの光は光ファイバーを通じて、光ファイバーで構成された光共振器に導かれる。これによって、この共振器を基準として、レーザー光源の周波数が安定化される。本実験では、4-10mのいくつかの光共振器を試みて特性を評価した。また、強度雑音に関しても、光ファイバーに結合された強度変調器を用いて安定化される。これによって、安定化レーザーは光ファイバー光学系のみで構成されることになり、機械的な振動などに対してアラインメント変化が起こりにくいレーザー光源が開発されたといえる。
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Research Products
(6 results)