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2004 Fiscal Year Annual Research Report

紐の数理モデルを用いた不均一トポロジカルゲルの計算理論の構築

Research Project

Project/Area Number 16654060
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

川勝 年洋  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20214596)

Keywords高分子 / トポロジー / 絡み合い数 / 自己無撞着場理論 / トポロジカルゲル / トポロジー不変量 / 粘弾性 / 経路積分
Research Abstract

高分子のメソスケールの構造とダイナミクスをモデル化する有力な手法である自己無撞着場理論は、鎖の絡み合い効果を無視した幽霊鎖の仮定に立脚しているため、互いに絡まり合った環状高分子系や高分子同士がリング状のジョイント分子で結びつけられたトポロジカルゲルのような、鎖のネットワークのトポロジーが保存する系に対しては従来の自己無撞着場理論は適用できなかった。我々は、この困難を克服するために、環状高分子同士の絡まり合いを記述するトポロジー不変量として、ガウスの絡まり合い数を自己無撞着場に導入した。
まず環状高分子もモデル化するために、従来の自己無撞着場理論で用いられていたセグメント濃度場の他に、ボンドベクトルの分布の作るベクトル場と、ボンド分布の共分散に相当するテンソル場をモデルに導入することで、絡み合い数を保存する条件の下で、高分子の鎖配位のエントロピーを自己無撞着場理論を用いて計算する手法を開発し、シミュレーションを行った。
この手法を、環状高分子のメルト(いわゆるオリンピックゲル)に適用することで、トポロジカルな拘束のある場合に、系に刷り変形を加えたときの弾性定数が飛躍的に増大することを確認した。これは、モデルにおいて絡み合い効果が正しく取り入れられていることを示している。
これらの成果について2005年2月17日〜18日にお茶の水女子大学で開催された国際会議「International Workshop on Knots and Polymers」で発表し、結び目理論の専門家からの高い評価を得られた。

  • Research Products

    (2 results)

All 2004 Other

All Journal Article (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 高分子界面とドメイン構造の粗視化モデルを用いたアプローチ

    • Author(s)
      川勝年洋
    • Journal Title

      オレオサイエンス (印刷中)

  • [Book] ソフトマテリアルの新展開2004

    • Author(s)
      川勝年洋(共著)
    • Total Pages
      302
    • Publisher
      シ・エム・シー出版

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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