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2005 Fiscal Year Annual Research Report

粘性揺動に起因する界面の不安定化と高分子球晶の分岐発生機構

Research Project

Project/Area Number 16654067
Research InstitutionNagoya Institute of Technology

Principal Investigator

丹澤 和寿  名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (60236776)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大出 義仁  名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (10024340)
Keywords高分子 / 球晶 / 成長速度 / 分岐 / 拡散係数 / 偏光顕微鏡 / 薄膜 / ポリパラフェニレンスルフィド
Research Abstract

前年度セットアップした偏光観察システムにより、ポリ-p-フェニレンスルフィド(PPS)球晶の薄膜中での成長過程のin-situ観察を継続して行なった。今年度は、さらなるデータの蓄積をはかるとともに、結晶化温度を昨年度よりもさらに低温側に広げ、温度域の全域は220℃〜265℃となった。当初、270℃、275℃というさらに高温での実験を計画していたが、この領域では結晶加速度が急速に低下するため、十分な実験時間がとれずデータを得るに至っていない。
研究結果を信頼性のあるものとするには更なるデータの蓄積が必要であるが、1)球晶中の各分枝は球晶の成長とともにその幅が増加し、2)ある安定限界に到達すると界面が不安定化をおこし分岐する、という昨年度までのデータによる予測を追認するとともに、一部、説明困難なデータが存在するものの、3)その安定限界は温度とともにゆるやかに増加することが確認された。ただし、成長速度の温度変化が極めて大きいために、古典モデルでは4)拡散係数が温度とともに急速に減少することになり、これが物理的に理解困難であることから、やはり古典モデルがこの場合に適切ではないことを強く示唆している。
今年度は上記に加え、球晶の偏光顕微鏡像のウェーブレット解析を行ない、別の視点からの分析を試みた。こちらも今だ確定的なことを言う段階にはないが、現在までのところ、230℃〜260℃の結晶化温度範囲で、1)5μm付近を中心とする構造が結晶化温度かかわらずほぼ同様に確認され、2)10μm以上のより大きな構造は温度とともに高サイズ側にシフトしていくことが確認された。通常、球晶のテクスチャーは結晶化温度の上昇と主に粗くなることが知られているが、ウェーブレット解析の結果は、これがより大きな構造に関するものであり、それに加えて温度依存性を持たないさらに小さな構造があることを示している。この温度依存性がほとんど確認できなかった小さな構造が最初に述べた各分枝の安定限界と関係があると思われる。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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